もう500年くらい生きてるけど〈改〉【刀剣乱舞(ブラック本丸)】

ろ「分岐点」 ページ2

｢Aちゃん、アルバイトの学生はんに流れをおせてあげて｣

　春の朝、Aは料理の仕込みを始めるため準備をしていたところ、忙しい女将に新人の世話係を任された。

最近この店では、幕の内弁当だけでなく、手軽に買える新商品の弁当を販売したところ人手不足で猫の手も借りたい状態であった。

休憩室には既に店の服に袖を通した、男子学生がいた。

・・・初めてのアルバイトだと女将から聞いていたけれど、初めてにしては落ち着きのある佇まい...

「あなたが店を手伝ってくれるという方ですか？」

「はい！霧島小春です。進学で京都へ越してきました。その...地方出身ですが...宜しくお願いします！！」

先ほどの落ち着きはどこへやら、ぎこちない早口で、不自然に肩に力が入っている。

まぁ、緊張しているんだろう。即席でアルバイトを雇うことはない割烹料理店だからね・・・

小春と名乗る男子学生は、落ち着いた茶色いショートヘア、

大きくて零れ落ちそうな灰色がかった瞳、

雪のような肌にほんのり桃色の頬...といった様子である。

Aは彼の不自然な佇まいに疑念を抱いたが、今は時間がない。

一通り店を案内し、彼の現在の腕を確かめようと調理場へ向かった。




｢霧島さん、普段料理は...｣

｢料理はかなり得意なんですよ！｣

｢基本的な調理器具はご存じのようですね。では、仕込みの流れについて説明していきます。｣

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ラッキーカラー

あずきいろ

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