こ「休養」 ページ33
――――
「Aよ、お前さんは他のものに何かを与えることができる存在だ。それは良いことだ。きっと困っているものたちはお前さんに感謝するだろう。」
「師匠、急にどうしたの...?」
「まあ最後まで聞いてくれ。」
師匠と呼ばれた男はAの頭に手をのせる
「時になA、与えられたものは心配になるのさ。『自分は与えられてばかりで何もしてあげられない、Aにばかり負担をかけてしまっているのではないか』ってね。」
「...じゃあどうすればいいの?」
「無理をしないことだ。身を粉にしてまで相手に尽くして、それを相手が知ったら心配してしまうだろう?」
「うん。」
「そして相手が尽くしてくるときは、それに感謝して、享受するんだよ。」
「わかった!」
――――
「師匠...」
「っA!!」
Aが目を覚ますと、そこには目を赤く腫らした山姥切がいた。
「まんば君...。迷惑かけたね。おかげさまで回復したよ」
「全くだ...どれほど心配したと思っているんだ!!」
山姥切は布で頭を完全に覆ってしまったのを目にして、Aが眉をひそめて微笑む。
すると、会話を聞きつけた男士たちが離れに集った。
「ちょっと!ちょっと!Aさん、大丈夫なの!?」
「骨が剝き出しだったって...」
「2人とも!それを言ったら兄弟が...」
堀川が止めに入ったが時すでに遅し。山姥切は離れの押し入れに籠ってしまった。
「Aさん。もう大丈夫なのか...?」
和泉守はAの傍に腰を下ろした。
「和泉守、大丈夫だよ。これからは霊力を制御できるようにならなきゃね」
「珍しいな。いつものAなら、目覚めてすぐにでも手入れ部屋へと籠るのだがな。
夢の中で、何かに諭されたのか」
次は入れたての茶を持った鶯丸が見舞いに来た。
「さすが鶯さん。勘が鋭いね。その通り、昔の夢を見たんだ。私の師匠のね」
ラッキーカラー
あずきいろ
416人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
詩苑(プロフ) - 面白いとかの感想の前にセリフカラーで読みにくい。 (6月25日 0時) (レス) @page7 id: c3d5b8047c (このIDを非表示/違反報告)
小枝(プロフ) - よっしーさん» ご愛読ありがとうございます!何度も読み返す程気に入ってくださったのですね…嬉しい限りです!不定期更新ではありますがよろしくお願いします! (2023年1月27日 5時) (レス) id: bef153b913 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - はじめまして!とても面白く何回も読んでしまいました!更新楽しみにしてます! (2023年1月22日 23時) (レス) id: c700d17df9 (このIDを非表示/違反報告)
小枝(プロフ) - アリス・キーリングさん» ご愛読ありがとうございます!カラーについては以前より苦心しておりました。カラーにも黒字にも長所がございますので、読者の皆様が読みやすい作品となりますよう、精進してまいります。 (2022年11月24日 2時) (レス) id: bef153b913 (このIDを非表示/違反報告)
アリス・キーリング(プロフ) - レス失礼致します。とても面白くすぐに読み切ってしまいました。一点カラーでのセリフを辞めていただけると助かります。ピンクや薄い青、薄紫など白い背景のためどうしても見にくくなっています。できればで良いのですが黒字で書いていただけませんでしょうか? (2022年11月16日 22時) (レス) @page33 id: 8740f5ba7c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小枝 | 作成日時:2022年7月18日 17時