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「僕が導く だから君達も僕を支えてくれ」
浅野は何処までもまっすぐだった。負けたというのに自分のプライドを憎んでいた相手にひん曲げられたというのに立ち直るのが早かった。
いや、浅野は多分内心ほくそ笑んでいる。
現状のA組に満足がいかずコイツはひっそりと「負けろ」と思っていたはずだ。浅野理事長では上へ目指せない。自分ではないとダメなことをクラス全員に知らしめることで満足感を得ている。
そんなことも知らずクラスは一丸となり浅野を支持し始めた
その様子を浅野よりも丸の多いテスト用紙をボーと眺めながら聞いていた。
「君は生死の賭けた勝負の後でも同じことが言えるのか」
突如飛んできた暗い声は浅野の影にひっそりと佇んでいる。生きるためには勝ち続けないといけないのだと語る理事長先生の表情はまさに 無 だ。なにも表情がない。でも真顔程気の抜けたような感じではない。いつも薄く笑っている分怖かった。
「はっきりわかりました 今のやり方ではE組に勝てません」
真っ先に口を開いたのは五英傑。頭のいい彼らだからこそ真っ先に浮かんだ答えがそれだ。負けを知り強くなった友人たちを見てきたからこそ確証のある答え。
その謝罪に感化されたのかA組全員が頭を下げ、お気に召さないのであればE組に落としてくれと言う。人を蔑んで陥れて見下して得る強さよりも負けを知り強くなっていく方がいいと彼らは選んだのだ。
その時の理事長の顔は何を考えているのか分からない
「理事長 これが答えです」
浅野が前に出て言い切る前に理事長は浅野を片手でぶっ飛ばした。
それに彼はやっと父親らしい顔がみれたとニヤリと笑う。怪我した浅野をかばいながら保健室へ連れて行こうとする皆を、それに並んで出て行こうとする皆。
その一連の流れをおれは返却されたテスト用紙をくしゃりと握ったまま見ていた。
見ていたというのはおかしいかもしれない。目が離せなかったというべきか、何故そうなった。何が引き金になった。
皆が居なくなってしまった教室の中おれと理事長だけがいるという奇妙な空間が出来上がってしまった
「麦谷君。君はえらい」
どうすべきか長考していると突如かかってきたその声。向けば目は笑っておらずに口元だけ丁寧に笑みを浮かべた理事長が居た。どう返せばいいのかもわからず声をかけないままでいると今度は目元を細めておれに近ずく
「そうだ。君は完璧でなければならない」
「私は全て知っているよ」
嫌な笑みだ冷汗が流れる
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
