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浅野理事長の授業は分かりやすかった。
しかし、殺せんせーの授業とは違い他者を思いやらず進めていく、他者を蹴落として進めていく授業の形式。
理解が遅れている生徒を廊下へ呼び出した理事長は至って笑顔。
しかし呼び出されて教室に戻ってきた生徒は憎しみに悶える狂気の表情を浮かべる。
そして理事長は浅野を帰らせる。
皆を上に導くのは自分がやっておくから帰って自習をしていろと命令をした。
「麦谷君、君もだ。久々の本校舎での授業で疲れているだろう。君は学力も申し分ないからね」
早く帰れ。そう遠回しに言う理事長は人を蔑むような目をしていた。
きっと俺らが帰ればA組全員を先ほどの子達同様に煽り、E組への憎しみの補助・・・洗脳をするのだろう。
そうだよ。また明日から一緒に頑張ろう！
たしてA組の皆はおれを労わるように言った。大丈夫だから！
理事長はその言葉に嘘くさい笑顔を浮かべ さあ と促した。
「あさの・・・」
「君も来るだろうと思っていた」
教室から出ると踊り場に浅野が妙に格好つけて立っていた。何から何まで咬ませ犬みたいな態度をとる彼は、いつか見たあの不安定な顔で冷や汗を流している。
「A、君はどう思う」
「今のA組の現状が？理事長のこと？」
「ああ」
授業中に普通に出歩いているという事もあって数人のすれ違う先生に事情を聴かれたが浅野理事長の名前を出すと納得したようにすぐに去っていく先生方を横目に図書室に入った。
司書の先生も動揺を隠せていなかったが同じように説明すればいい笑顔で入室の許可をくれる。
二人だし、少しのお喋りも許可するわ。そういった先生に白い眼を隠しつつお辞儀をすればにこりと笑う。
「別にどうも思わないね。そうでもいい」
「Aは昔から自分以外のものに情も無いな」
「そんなことはないさ、おれはすぐにE組に帰るから関係ないって言ってるんだよ」
「・・・おまえ、おれって一人称だったか？」
それにA組に戻ってこれたって言うのに、まだそんなことを言うのか。
浅野は少しイラついたような顔をした。
「Aは変わったな。しかもE組に行ってから。なあE組にはいったい何がある」
認めたくはないが今年に入ってのE組の成長はすさまじい。きっと何かが隠されているはずだ。しかも理事長もそれに関与しているのだろう。
浅野はすべてをわかっていた。分かったうえで聞いている。
「いい先生が来たんだ」
黄色くて丸っこい先生を思浮かべながらそういった。
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
