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その日、机が二つ開いていた。
一つはイトナ君。そしてもう一つはA君の席。
そしてクラスメイトは、ああ と納得した。きっと二人して遅刻だ。彼らが一緒に住んでいることはこのクラス周知の事実。
しっかり者の二人が遅刻するのは珍しいことではあるが、殺せんせーが寺坂君に聞けば チャイム鳴らしても出てこなかったから先行った。とのことだ認めざるを得ない。
そして彼らが来たのは結局３時間目が始まってちょっとした頃。申し訳なさそうな表情を浮かべるA君にいつも通りの真顔のイトナ君。
「どうしたんですか二人して遅刻とは」
いけませんよ！いつもは黄色い顔に大きく×を浮かべた殺せんせーは二人をやんわりと叱った。
「麦谷が寝坊したんだ。俺それを起こそうとしたんだが睡魔にやられた」
クラス全員が呆れた。つまりは寝坊したA君を起こそうとイトナ君は彼の部屋まで足を運んだけどいざ起こそうとしたら彼の布団があまりにも気持ちよくて寝てしまった。とのことだろう。
今の今まで二人仲良く寝心地のいい布団ですやすやしていたなんて殺意しかわかない。
「びっくりしたよ。起きたら目の前にイトナ君居るんだもん」
「俺だってびっくりした」
早く席について、促した殺せんせーも少しあきれ顔だ。でも何となく気になったA君の表情は少し焦っているように見えた。
「竜馬。ちょっと話あるんだけど」
今更だが、彼の声は良く通る。
今だって自分に声かけられたわけでもないのに耳を立てて聞く生徒が大半だ。お昼休みの終了２０分前彼は幼馴染を呼び出して親指で外を指す。きっと向こうに来てくれない？の意味だろう
「渚君。気にならない？あの二人の会話」
「え、え〜？盗み聞きは良くないよ」
あの二人はあの二人で色々話したいこともあるよ、きっと。言えばカルマ君は詰まらなそうな顔を浮かべ中村さんに今度は聞く。ああ、ああ、中村さんに聞いたらダメだって・・・
いよっしゃああ！！叫んだ中村さんににやにやとしたカルマ君。大半の生徒は気づいたのだろうかこの二人に便乗するのか
寺坂君とA君が既に居なくなった教室は２分後誰も居なくなる
二人が居たのは殺せんせーが小川をせき止めて作ったプールだった。プール破壊事件の主犯二人があそこにいるなんて皮肉にもほどがある。まだ残る微かな暑さと輝かんばかりの日差しは水面に反射して前面に居るA君の顔を照らす
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
