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「麦谷さ、アンタ変わったよね」
「え？」
いつものメンバー。大勢に賑やかになったこのグループはとても過ごしやすい。学園祭の準備期間。
挟間さんは突然口を開いた。
突然彼女の口から飛んできた言葉だったが他の彼ら、主に吉田君と村松君はうんうんと頷いて居る。
どうしてそう思ったんだ。言えば彼女は穏やかな顔で言う。
「前の麦谷は色々偽ってたでしょ。それがなくなって私たちは嬉しいのよ」
そんな挟間さんだって十分変わったと思うのだ。
前はこんなに穏やかな顔をする人じゃなかった。でもそれを言ったら竜馬だって村松君だって吉田君だってイトナ君だって少しずついい方に変わっていった。
急激な成長ではない。皆が少しずつ少しずつ一歩前に進んでいるから互いに手が届く位置に居る。
手が届かないと不安になることはない
「挟間さんは狡い人だね」
「なに照れてるの？」
「・・・照れるさそりゃあ」
彼女は魔女みたいな笑い方をした後肩を揺らして今度は中学生らしい笑みに戻した。おれはこの挟間さんの顔が好きだ。おれたちを面白サーカス団って呼ぶけど、自分を調教師って言ってるけどこの表情の挟間さんはおれたちと同じ位置に居る友人の顔だ
始めはE組そのものが、地球外生命体みたいな殺せんせーが気に食わなかった奴らの集団がおれたち。勉強が嫌だ。人間関係が嫌だ。親が嫌いだ。
すべての外的要因から逃げ此処へ来てしまった彼らを結び付けたのは殺せんせーだった。教室の隅に固まって陽の当らない暗い処。手入れされて明るくなってしまったのは結局みんな一緒だ
「俺なァ、はじめは麦谷のことイケ好かねえって思ってたんよね」
「・・・今それ言う？」
いいとこだったじゃん。村松君は眉を下げて両手を頭の後ろに抱えて申し訳なさそうに笑う。
「何もかも完璧で隙のないお前がさ、イケ好かなかった」
でも。と穏やかに笑う。彼のそんな表情は何時からかよく見るようになった
「お前も色々欠点あるんだなって思って、本当は自信がないって知って俺たちと一緒じゃんってなって」
うまく言えねえけどさ。また眉を下げて笑った村松君におれは 十分だと告げ竜馬をチラッと見れば似合わない穏やかな笑みを浮かべている。アイツは何時までもおれの保護者みたいな面をするのだ。きっとおれが縛り付けている
「・・・竜馬。ありがとうね」
「おう」
でも普段の彼からは連想できない表情がおれは溜まらなく好きだった
イトナ君は普通にダメな本を拾って読んでいた
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
