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「そっか。今は迷える時期だよ潮田君」
「・・・麦谷君ってそういうところあるよね」
そういうところ？聞けば、物事を達観出来て冷静でいられるのが羨ましいというのだ。結われた髪を揺らしながら気の抜けた顔で眉を下げて笑う。
「あ、そうだ」
「？なに潮田君」
「そのことなんだけど・・・」
「どのこと？」
途端潮田君は気づいたようにおれに声をかけた。
まるでずっと思っていたけど今まで言えなかったかのように今更言いにくいような曖昧な表情を浮かべ切り出す
「良かったらなんだけど 名前で呼んでくれないかな」
少し照れたように笑いかけてくる潮田君を・・・いや、渚君を断ることができるだろうか。いや、できるまい・・・優しさを贅沢に集めてできたような彼の人柄を否定してしまうような真似はしたくない。たかが名前呼びで大事にしてしまう自分も自分だが。
「うん。いいよ。じゃあ改めてよろしくね渚君」
「う、うんよろしくAくん」
恥ずかし気におれの名前を呼んでくれた渚君にもう一度笑いかけようやく自分の席に着いたのだった。
「何嬉しそうな顔してるのA」
「・・・」
「反応はしてほしい。そんなに俺のこと嫌いなの」
「うん」
「そこは反応しなくていいんだけど」
ホント空気読めてないよね。そういいながら椅子をずるずると引きずって俺の席に近づいてくるカルマを睨みつけた。すると うお、こわ〜 というだけで彼にはノーダメージのようだ。
一体何の用ですか と聞けば特に用はないけど暇なんだよね とついに俺の机に顎を乗せ始める
「おお、いい木魚だ。私将来の夢はお坊さんなんや」
遠慮なく彼の頭を連打すれば いらっとしたような表情を浮かべおれの手を叩き落とす。結構本気でイラっとしたのか打たれた手は痛かった
「ちょっと今のかなり腹立ったんだけど」
「あーごめん」
「棒読み」
責任取って本当にお坊さんになってよね。そう言いながらまた俺の机に顎を乗せたカルマを今度は無視した。やってらんない
そんな彼はおれのお坊さんになった未来の姿を想像したのか、これまた腹立つ笑みを浮かべながら腹を抱え笑い出した
おれはこう言っちゃなんだがとても気が短い。勿論彼を全力でぶん殴る
「よ、容赦ねえな・・・麦谷お前・・・」
「村松君も体験してみますか」
「い、いやいいわ」
てか敬語が余計怖え・・・
一連の流れを見ていた村松君の頬には冷や汗。
目を閉じて動かないカルマを元の席に戻しその日の授業は終了した
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
