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「デカいな」
「うん。でかい」
寺坂君とイトナ君に連れて行ってもらった麦谷君の家はかなり大きかった。以前にイトナ君が思ったより大きくないと言ってたから 普通よりちょっと大きいのかな〜とか思ってたらこのありさまだ。
杉野と僕だけでなく、ほぼ全員が驚いていた。
「イトナおめーよ、でかくないって言ってたじゃねえか」
「工場と比べたら小さいだろ」
「それと比べんなよ・・・」
村松君も吉田君も初めてきたのかたまげたような顔を浮かべどこか冷や汗をかいている。
「寺坂君。結局麦谷君のお家って何なの？」
「大手企業だそうだ。世界各地に展開して工場を着実に増やしてるそうだぜ」
まあ、随分前に聞いた話だから今はどうなってんのかしらねえけどな そうつぶやく寺坂君に矢田さんは納得しきっていないような微妙な顔でうなずいていた。本社は都内のビル群にあるらしく、主な取り扱いは電子機器らしい。各地からいろんな技術者を雇用しているために会社自体のスキルが異様に高く今ではネットにも幕を張り麦谷くんちのグループに勝る企業はそうそう現れないようだ
「って・・・なんでそんなに殺せんせー知ってんのさ・・・」
「先生、この日のために麦谷グループについて結構調べましたから！」
ニュルフフ そう笑う殺せんせーに対して皆は苦笑いだ。
でも殺せんせーも殺せんせーで彼を救うためにかなり前から悩んでいたってことだよね。それはちょっと嬉しい。
「で、ですね律さんにも協力を貰って調べて貰ったんですけど彼の家結構なことに足を延ばしているんですよね」
「例えばどんな？」
「芸術だったりですね。音楽会の主催や支援、たまには社長自ら演奏しに出席するみたいですし美術個展も持っているらしいですよ」
「多趣味なお父さんなんだね・・・」
「おそらくは。でもそのすべてを一人息子である麦谷君に継がせようとしたから、こうも偏った教育論で彼を苦しめてしまったのかもしれません」
イトナ君に教えてもらった彼の部屋は電気がついていなかった。けれど他の処は明るい光が灯りガヤガヤと忙しそうに沢山の人が行き来するのが見える。
「大家族・・・だね？」
「違う。あれがお手伝いさんだ。いつもはあんなに多くないんだけどな」
それにいつもはこんなに車数が多くない。指をさしたのは彼の家の前に駐車してある車たちだ。予測するにきっと彼の家で集会でも開いているのかもしれない。
僕らは意を決して彼の家に乗り込んだ
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
