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「貧乏で家庭が大変でバイトしている奴がいる。でもそいつはいつも楽しそうに笑ってるってAが言ってた。遠くから見つめて欠点を探したけど全然見当たらないって嬉々としてな」
「・・・見られていたのかずっと」
「ああ、きっとお前が羨ましかったんだ。貧乏なのに暖かそうな家庭が。いつも冷めきっていたアイツの家庭から見てお前の家は望むべきそのものだったんだと思うぜ」
E組に落ちた時、磯貝が居てアイツすげー喜んでたよ。俺の腕が腫れるくらいぶっ叩いて
そう言えばクラスの雰囲気は途端に明るくなった。麦谷はそのころからずっとそんな感じだったのかよ だとか 俺たちが鬱ってたときそんな明るかったんかい だとか昔では考えきれないアイツの弄りが聞こえてくる。
「杉野が言った通りアイツの家は父親が厳しい。教育論が偏っていていい成績を取らなければ痣を作られるような家でな。幼いころのアイツはいっつも腕に痣を作っていた。それもまあ小学校高学年になると服で痣を隠すことを覚えたみたいでアイツの家庭の裏側を知るやつらは少しずつ少しずつ減っていった」
「母親はいないの」
挟間が聞いてくる。女子の中では一番此奴が仲良かったしなんだかんだ真面目なところがあるこいつとAはいい友人だったのか挟間は随分と心配そうだ。
「いないな。父親の暴力に耐えきれなくなって自ら死を選んだらしい。それを守れきれなかったアイツは自分が殺してしまったと思い込み以来女の扱いが過保護になった。アイツ精神的に不安定なところあるだろ？それが起きてしまうのは女子が暴力振るわれてるときか、アイツの大切なものがなくなりそうな時だ」
アイツの母親だってAに特別優しかったわけでもないのに、アイツは母親だけを頼りに生きていた。
鷹岡が神崎に暴力をふるった時も一番怒っていたのはAだし、俺が突き放してしまった時ショックでトラウマが舞い戻ってきたんだと思う
「でも、父親も酷だよな・・・麦谷頑張ってんのに」
「これ以上望むのかよ・・・」
「でもさあ、Aの家は立派な財閥企業なんでしょう？だったらそういう偏った教育論だったとしても何ら可笑しくなんかないよ」
「カルマ君・・・そうだよね。僕らができる限りのことはやらないと！」
「だったら皆さんでいっちょ救いに行ってやりませんか？」
「「殺せんせー！！」」
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篠鷺(プロフ) - ヒビキさん» 読んでいただき感謝です！亜麻色ですか！先ほど調べてきたんですが確かにそんな色合いで....というよりもモロに理想でした！教えて頂き感謝します。亜麻色亜麻色...良い色でした (2018年3月20日 20時) (
レス) id: 6dfb7746bb (このIDを非表示/違反報告)
ヒビキ(プロフ) - 遅まきながらこの作品を見つて読ませていただきましたが、めっちゃ面白いです！あと主人公の髪色が何色っていうんでしょうって言ってた件ですがあれ亜麻色(あまいろ)だと思います。厳密に言うともっと違う色なのかも知れませんが、私が見た感じでは多分亜麻色だと… (2018年3月20日 18時) (レス) id: b814e0d67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠鷺 | 作成日時：2018年3月11日 11時
