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月に一度の全校集会。集会は5時間目に行われるもので本校舎から離れたE組は昼休みの間に移動しなくてはならない。
それに他のクラスや学年より先に並ばなければいけないため他のクラスなどの差別を開始時間まで耐えないといけないのだ。まぁ、開始しても差別は続くのだけれど。
すると僕の隣にパタパタと下級生だろうか女の子が駆けてきた。その子の隣には友達であろう子もいる。
「あ、あのっ麦谷先輩!この前はありがとうございましたぁ!」
そう言って女の子はそわそわして、頬を染めながらこちらをチラチラ見てくるのだ。そこだけ見ると可愛らしい子かもしれない。
だけど全く身に覚えのないことに対してお礼を言われた僕の気持ちも考えて欲しい。それでもなんのこと?とは言えないのです。何したっけ?もう無責任な優しさ止めた方がいいのかな
「あぁ、あの時の子か、お礼なんていいよ。当たり前のことをしただけ」
ゴメンね誤魔化して。全然覚えてない。と罪悪感に駆られているのを知らずに ぱぁぁぁぁ!と表情を明るしたその子。そこだけ見るととても中学生らしいのだが此処は椚ヶ丘だ。一般の中学生らしさは要求しない。
「で、でもなんで先輩はE組なんかに?先輩は落ちこぼれなんかじゃないじゃないですか!」
その子が言うと周りの子達もウンウンと頷く。それにE組の皆は暗く落ち込むのだ。
「それは僕以外の皆が落ちこぼれって事になるのかな?」
「そうです!」
「そっかぁ僕を褒めるのはとても嬉しいよ」
ニコリと小さい頃からしてきた仮面を嵌める。
仮面にも関わらず頬を赤らめるその子とその子の友達。
でもね...と続けて手をその子の頬に添えて口元を耳に近づける。少し吐息を混じらせた熱っぽい声で。
「僕の大切な人達を貶すのはダメだなぁ...ねぇ、調教が必要?」
「逃げちゃったね」
「逃げちゃったね。じゃねぇよ公共の場で何するかと思ったわ!」
あの子にそう言った途端顔を赤くして耳を抑えて逃げて言った。まぁ、煩い奴いなくなってスッキリしていたところ三村君の前に並ぶ前原君に突っ込まれた。なんでそんな遠いところで突っ込むの。
「え?でも結果オーライでは?」
「そうだけどさ!なんだよあのスキル!」
「幼い頃の経験!」
「あぁ!クソッイケメン爆ぜろ!」
「それは自身に言う事をお勧めするよ前原君。それか一緒に磯貝君に言いに行こう」
それもそうだな と満員一致。2人だけだけど。
そしてやっと全員が揃い全校集会が始まった。
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快楽さん - 面白い作品ですね!腐腐腐腐腐腐腐、あっ!お体にはお気をつけてください! (2018年3月30日 11時) (レス) id: f253c0cddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:篠鷺 | 作成日時:2018年3月5日 20時