［男主］僕の時間 first ［暗殺教室］ (ページ20)

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チャイムが鳴り先生は職権乱用という名を使い生徒達の持参したお菓子を奪い取ってしまった。狭い。

「毒です‼︎飲んでください‼︎」
皆が皆自分の時間に入ろうとした時に突如聞こえたそんな声。主は奥田さんだ。
奥田さんはクラスでは目立たない生徒に位置する。華やかではないし自主性があるわけではない。しかし好きなことにはどこまでもまっすぐな姿勢は好ましい。

彼女は計３本を先生に差し出す。
1本、2本、3本と飲み進めていく先生を横目で見ながら僕は竜馬達と教室を出た。
僕らは暗殺にはあまり興味を持っていない。
だって実際もう大富豪だし？と戯けてみせるが僕にとって暗殺する意味なんてないし、理由だってそんなに戯けたものじゃない。

次の日に朝イチに話しかけてきたのは潮田君。
あ、おはよーとその言葉だけで心が満たされる。ありがとうございます。
そして意外にも茅野さんまで話しかけてきてくれた。
「麦谷君、金持ちとは聞いていたけど大富豪だとは驚きだよー」
「あ、ははは、まぁ隠してたしね」
「ほー、なんで？」
「まぁ自分で言いふらすようなものではないよ。それに知られたらそのためだけに寄ってくる人が多くてさ」

なるほど！と手のひらに拳を振り下ろしてポンっと納得する茅野さん。可愛いな
「そ、本当の友達が欲しいから白紙回答してまでE組に落ちてきたんだよこの王子様は。」

後ろから僕に乗りかかるようにしてクスクス笑いながら言う赤羽。その図星を突かれた言葉に少々顔が熱を帯びるが気を取り直し
「だから、気にしないで気軽に接して欲しい」
と、言って席に着いた。

「もちろんだぜ‼︎」
何故か代わりに返事をしたのは前原君だった。いや、君には言ってないかなー茅野さんに言ったかなーとも思いながらも仲良くなれるならそれでいっかと考えよろしくねと伝えておいた。

席に着いて少し本を読んでいると本に影が差した。ふと上を見上げると矢田さんで私も仲良くしていいかな？と少したじろいながらも聞いてきた
「いいよ。ありがとう矢田さん」
「いいのいいの！こっちも嬉しいから！」

そうやってまた一人と仲良くなったなと実感した時
グォォオオオォォオオオと唸る声。その犯人は見なくてもわかる我等が担任殺せんせーだ
どうやら奥田さんが渡した毒を飲んだらしい
そいつは液状になり片岡さんの机に入り込んだり教室内を暴れまわった。

本当に何でもありだなこの先生・・・