［男主］僕の時間 first ［暗殺教室］ (ページ12)

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その日から烏間さんが烏間先生になった。
そんな烏間先生の受け持っている教科は保健体育という名の暗殺訓練。

いっちにーさーんし、ごーろっくしっちはっち
の掛け声とともにナイフを八方向に正しく振る末恐ろしい授業である。

「身体能力が違いすぎんだよ」

その言葉で意識をナイフから声のした方へ向ける。そこには泣いてる先生と呆れ顔の生徒たち。
それはには賛同する。視覚分身など大抵人間にできる技ではないことを知っていて僕等で遊んでるんだと思う。とても嫌味なタコだ。
ついには生徒に散々言われた挙句砂場で遊んでいるところが目に入る。入ってしまう。なんだかくどい

そうこう先生を見ている間に話は1段階進み、磯貝君と前原君が2人がかりで烏間先生に攻撃しているところが伺える。
前原君、彼も顔の造形が整っている。あのコンビって何なんだろう。
それにしてもかなり本気で必死に攻撃している。2人がかりなのにも関わらず颯爽と汗ひとつかかない烏間先生。手や足を上手く使い一つひとつの攻撃を丁寧に避けていく。
そしてついに烏間先生は彼等の片手を掴み床へと投げた。痛そう。

「見ろ！今の攻防の間に奴は砂場に大阪城を造った上に着替えて茶まで立てている」

意識をまた先生に向けるととっても腹立つ笑顔が迎えてくれた。ありがた迷惑だ。
烏間先生はそれからナイフや狙撃暗殺に必要な基礎の数々を体育の授業で教えさせてもらうとなんとも頼もしい言葉を残しスーツをカッコよく着て黄色い先生と話し出した。

「さて、教室帰るか」

だが何処からか視線を感じた。何かに捕らえられている視線ではなく、ただ興味本位って感じの視線。
その視線の先には赤い髪の少年が立っていた。
僕が此方を見たのに気づくとニッと笑って殺せんせーのところへと歩み進めた。
あぁ、嫌な感じだ。目をつけられている気がする。
絡まれる前に教室に行こう。
後ろを振り向かず僕は早足で教室へ向かった

しかし、あの目立つ容姿に好戦的な眼差しどこかで見たことがる気がする。