TWENTY-NINTH 〜過去編〜 ページ30
同級生が誰も進まない箱根学園を選んだものの、まだクラスにはなじめなかった。
私をハブった女子も、裏切った男子も、先生も、先輩たちも。
皆が怖かった。
友達が作れないまま行われた入学式は、とても寂しいものだった。
『バタンッ』
そして私は入学式で、緊張のあまり倒れてしまった。
あ「ハァッ、ハァッ･･････。」
先「誰か、担架を！」
朦朧とする意識の中で見えたのは、
新「俺が連れてきます。」
そう言いながら私を背負った、新開センパイの背中だった。
……どうして、アイツとそっくりなのかな。
アイツを忘れるために箱学に来たのに。
あとから聞いた話、センパイは2年生の頃、保健委員だったらしい。
社交辞令でも嬉しかった。
新「起きた？ 藍川さん。」
あ「････うっ･･････。」
横たわっていた上体を上げると、途端にいきなり酷い頭痛に襲われた。
あ「すみません････。」
新「いいさ。俺も入学式はこんな感じだった。」
看護をしてくれたセンパイを見て、少し、私の人間不信が解けた気がした。
それからは友達もできた。
今考えると、私って本当に単純なんだなあと思い知る。
看護されただけで好きになるって、どうよ。
でも、私はその日から、新開センパイがどんなに女好きでも、大好きだった。
THIRTIETH→←TWENTY-EIGHTH 〜過去編〜
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒゲピヨ - アスカさん» 真波を彼女想いのいい彼氏にしたくて････。真波はなかなか好きな子できないけど好きになったら尽くすタイプだと思います。でもそれなりに女子好きです。 コメントありがとうございました！ (2015年1月3日 17時) (
レス) id: 367c29defb (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - 真波ィィイイイイイ！ (2014年12月30日 13時) (レス) id: 9dfc5bc802 (このIDを非表示/違反報告)
ヒゲピヨ - なっつんさん» ありがとうございます！ 精進します (2014年12月26日 10時) (レス) id: 367c29defb (このIDを非表示/違反報告)
ヒゲピヨ - ソフトラビットさん» ありがとうございます！ (2014年12月26日 10時) (レス) id: 367c29defb (このIDを非表示/違反報告)
なっつん(プロフ) - 一気に読んじゃいました!!続き物凄い気になります！！更新頑張ってください！！ (2014年12月26日 0時) (レス) id: a38a91a8ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヒゲピヨ | 作成日時：2014年12月8日 21時
