TWENTY-SIXTH ページ27
そう言い残すと、わたしは重い足を引きずるように、教室へ戻った。
一歩一歩を踏み出すのも、切ない。
周りの風景が、とても憎たらしかった。
――色なんて、もう要らない。
あ「・・・・馬鹿・・・・ッ。」
気がつくと、私は廊下を走っていた。
次々と生徒を横切り、私は走った。
宛も無く、ただただ、走った。
あ「馬鹿ぁ・・・・!!」
涙がこぼれるたび、どうしてだろう。
新開センパイの顔が浮かぶ。
私の名前を呼んでくれた。
私と手を繋いでくれた。
私に『好きだ』と言ってくれた。
例えそれが嘘でもよかった。
大好きだった。
『ドンッ』
あ「!」
しまった、誰かとぶつかってしまった。
謝ろうと顔を上げると、そこにあったのは、真波の顔。
真「! 藍川さん!?」
あ「・・・・ま、なみ・・・・・・ひっく・・・・!」
真波の顔を見て、安心してしまった私は、真波によがって、泣いた。
あ「馬鹿あ・・・・なら最初っから好きなんて言わないでよぉ!」
真「・・・・・・新開さんに振られたの。」
そう言う真波の声は、いつもより低く感じた。
涙が止まらない。
あ「そうだよ! 私はずっと、ずっっっと好きだった・・・・!!」
真「・・・・うん、知ってるよ。」
121人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒゲピヨ - アスカさん» 真波を彼女想いのいい彼氏にしたくて・・・・。真波はなかなか好きな子できないけど好きになったら尽くすタイプだと思います。でもそれなりに女子好きです。 コメントありがとうございました! (2015年1月3日 17時) (レス) id: 367c29defb (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - 真波ィィイイイイイ! (2014年12月30日 13時) (レス) id: 9dfc5bc802 (このIDを非表示/違反報告)
ヒゲピヨ - なっつんさん» ありがとうございます! 精進します (2014年12月26日 10時) (レス) id: 367c29defb (このIDを非表示/違反報告)
ヒゲピヨ - ソフトラビットさん» ありがとうございます! (2014年12月26日 10時) (レス) id: 367c29defb (このIDを非表示/違反報告)
なっつん(プロフ) - 一気に読んじゃいました!!続き物凄い気になります!!更新頑張ってください!! (2014年12月26日 0時) (レス) id: a38a91a8ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ヒゲピヨ | 作成日時:2014年12月8日 21時