47枚目 ページ49
「あ、そうだ。もうひと仕事あったんだっけ」
『まだ何かやるの?』
「鎖を壊したのは君だ。私がこのまま逃げたら、君が逃亡幇助の疑いをかけられるよ?」
うわ、なんて眩しい笑顔なんでしょう。そしてその笑顔のまま続ける。
「君が云うことを聞くなら、探偵社の誰か__桜が助けに来た風に偽装してもいい」
『え?私太宰さんを助ける気なんてさらさら無いんだけど』
「……一寸は助ける気持ちを持っていて欲しかったな」
「…手前、望みは何だよ」
「さっき云ったよ」
「人虎がどうとかの話なら芥川が仕切ってた。奴は通信保管所に記録を残してる筈だ」
お、素直に教えていいのか。
「チッ…用を済ませて消えろ」
消えろって云ってるのに手を振ってくれる中也さん流石。
「どうも。でもひとつ訂正。今の私は美女との心中が夢なので…」
君に蹴り殺されても毛ほども嬉しくない、悪いね。
だって。嬉しくないんだったら蹴り殺したくなるよね
でも中也はもう疲れた様であ、そう…と云っている。可哀想に。
「云っておくがな太宰。これで終わると思うなよ、二度目はねえぞ」
「違う違う、何か忘れてない?」
何の事だ?
「…………」
ワナワナと震えている中也。いや、本当に何の事?
「二度目はなくってよ!」
内股歩きのお嬢様口調……のマフィア幹部。
こんなんで大丈夫か、ポートマフィア。
______
チャとサングラスを上げる太宰さん。めっちゃ腹立つ。
「やぁ、ご無沙汰!」
「え?ど、どうも」
本当に大丈夫か、マフィア。
『却説__七十億も支払って虎を買おうとしたのは何処の誰かなー?』
パラパラと資料のページを捲る。
その一方で太宰さんは___
「…!!これは……」
突然自分の前に現れた桜の真実を巡る資料……
其れがこれから、このヨコハマに混乱を齎していく事を、
桜はまだ知る由もない_____
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文豪 - マイエンジェル中也ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ (2019年6月4日 22時) (レス) id: 31faebb885 (このIDを非表示/違反報告)
霜月ありす(プロフ) - 通りすがりさん» ご指摘ありがとうございます!そうですよね、気付きませんでした。修正させていただきます! (2018年1月19日 21時) (レス) id: ffe872e589 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - あの、シリーズ通しての指摘事項なのですが、設定キーワードのとこの…「ドックス」じゃなくて正しくは「ドッグス」表記だと思いますよ。(^_^;) (2018年1月19日 5時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
霜月ありす(プロフ) - イーストさん» ありがとうございます!感動です…これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(__)m (2018年1月1日 20時) (レス) id: ffe872e589 (このIDを非表示/違反報告)
イースト(プロフ) - すごい面白いです!(僕にも文章力わけてください!!)ってぐらい面白いです (2018年1月1日 1時) (レス) id: 52f7d8a17b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜月ありす | 作者ホームページ:
作成日時:2017年10月17日 18時