【文スト】月下の桜は今日も微笑む

9枚目 ページ11

((？？side続き))


其れにしても何故…まぁ、見られていないなら構わない、と拠点に帰ろうとすると…
バッと後ろから抱きつかれた。「ッ！？」気配なんてなかった。


『相変わらずいい匂いだ…ちゅや天使…』


それは奴の、俺の知り合いの声で、ギョッとした……いや、寒気を感じた。
『寒気かぁ、んふふふふふ』……気持ちの悪い笑い方だ。


「手前、何でこんなところにいやがる…手前は…」
手前は＿＿＿＿＿＿


『いやー参ったなァ、中也さん、ちょこっと油断し過ぎじゃない？徹夜明けなんだからぁ〜』


もーちょっと警戒しときなよ！と口を尖らせる。此奴、全然変わってねえ。
「警戒しておくべきなのは手前のほうだろ」


一寸云い返したくなった。
云われっぱなしじゃぁ気が済まないからな。


『それを云われると云い返せないから止めてくれ給えよ』
「青鯖みてぇな喋り方しやがって。手前なめてんのか」
『舐められるもんならベロベロしたいね、いや、ペロペロ？』
「(物理)じゃねぇよ。気持ち悪い事言うな。あといい加減手離しやがれ」


『嫌だぁ、マイエンジェルゥゥゥ』


そろそろ気持ち悪くなって来た。あと眠い。
少し奴の腕が緩くなったところで抜け出した。


……奴のことも、首領に報告しなければ。

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