愛し方は人それぞれ (濱田軍団)

愛し方、3こ目 ページ3

濱田side


濱田「あ、望。」

俺が目を向けた先には、車の窓枠に肘をかけている望の姿があった。

小瀧「わぁ……。すっごい可愛ええ子やん。」

望はそう言いながら、後ろの席のドアをあける。

濱田「じゃあここにAちゃん寝かせるな」

小瀧「うん。」

そう言えば、流星がいない。

濱田「なぁ、望。流星は？」

俺がそう問うと、望は苦笑いをした。

小瀧「ごめん………なんか行きたくないってさ……。ほら、流星人苦手やん？」

はぁ、とため息をつく彼は、ハンドルを握った。

濱田「まぁ、Aちゃん、流星の事好きやから、すぐ仲良うなると思うんやけど」

小瀧「流星は絡みたいのに絡めないからなぁ」

流星は、過去に色々あったから。




今のところこの世で流星は、俺、望、神ちゃんという奴しか心を許せてない。

まぁその話はいつかするとして。

濱田「Aちゃん、仕事どうしよか。」

彼女は仕事をしてるはず。

ここでパッタリ仕事に来なくなったら、バイトのお偉いさんも心配するやろうし。


小瀧「あぁ、それは大丈夫。明日さ、電話しような。[バイト辞めます]って。」

Aちゃんのいる業界が、そういうものですませられるのかはわからへんけどそれしかない。

濱田「ん、分かった。」

時々後ろから、『んっ…』なんて言う、色っぽい声が聞こえてくる。

寝返り、打とうとしたけど打てないのだろう。

可愛い、よな。

小瀧「落ち着いたらさ、Aちゃんの服とか買わなきゃあかんな。」

望はそう言い、少し嬉しそうに運転を続けた。

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