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必死に立たせた脚を着実に進める。
痛みも辛さも叫びもとにかく押し殺した。
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『はあ、ッ＿＿＿＿ は、ッ』
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見返りを求めない戦いの果て。
その成果が見慣れた顔ぶれの笑顔だなんて、
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『【 これ程まで惨めなことは無い 】』
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笑う子供たち、楽しそうにする子供たち。
何も知らない【守られ続ける】子供たち。
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『ッ＿＿＿＿ 』
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【 私もそっち側が良かった 】
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歪む顔が向いた視線の先。
時が止まったかのように喉奥から音が消えた
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『(く、ろおく……)』
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私じゃない、他の誰かと笑う愛しい人。
見れば文化祭の時の女の子じゃないか、
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『(ああ、お似合いだなぁ)』
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彼は、私じゃなくても良いんだ。
これから沢山の人と出会って、時間を紡ぐ。
私がどれだけ彼を好きになっても、
彼が私には縛られる事はないんだ。
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『(飴ももう無い…呪言が、返ってきてる)』
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もう声は出ない。
自分の呪言に反動で動けないし、血も吐いた。
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紛らわせようとも脚は勝手に進む。
��逃げろ��、��待て��、��走れ��、��行くな��
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フサフサの草の上に足を置けば、
更に笑顔の人達を見て、更に脚が重くなる
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研磨「あれ、何してるの？」
『･･･』
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彼は確か……黒尾くんの、幼馴染。
大方避難してきたんだろうな。
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【ﾎﾟﾀｯ、、ﾎﾟﾀﾀｯ、、、】
研磨「！、、っぇ、、何、その血……」
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もう何処から溢れてる物かも分からない。
ただ横腹を抑える事で精一杯だった
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「あ、み〜つけたっ」
「『！』」
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嫌な声に目が開く。
にたつく呪霊を目の前に研磨くんを下げた
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研磨「わっ……」
『！、』
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けどもう手に力が入らなくて、
途中で離れた手が彼を下へと落としていく。
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「余所見してていーの？Aちゃん、」
『ッ＿＿＿＿！！』
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首を掴まれて下に押し付けられる。
打ち付けた身体から微かに声が鳴った。
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『ガ、ｯ……』
「つっかまーえた！」
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片手だったはずがいつの間にか両手に変わる。
それは皆が此方を向いてるからだと後々知った
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「俺は、真人。宜しくね？」
『ッ、』
真人「ああ、声。出ないんだっけ」
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呪霊は声を上げて、笑った。
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ほのり - 私は狗巻くんや黒尾さんが大好きなのでこの作品を見つけた瞬間これだ！ってなりました(笑)｡良い作品なんだろうなと思い読んでみたらやっぱり神作品だなと思いました｡これからも色々な作品を書けるように私なりに応援したいです！頑張ってください！ (2022年11月12日 22時) (
レス) @page48 id: f2c3e82c38 (このIDを非表示/違反報告)
そらまゆ🌸🍓 - 面白くて一気読みしました(笑)可愛いい〜♥作者さん神過ぎません？ (2022年4月21日 1時) (レス) @page48 id: 7272f2ecda (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - なるほど！ってなりました！！ (2022年2月13日 23時) (レス) @page12 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 棘くんの双子さんなのにどうして3年生なんだろ？？続き読めば分かるかもなので読み進めていきます！ (2022年2月13日 23時) (レス) @page8 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮。(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!こんな神作品ありがとうございます!!!この作品のような呪言師設定で他のオチのやつも見てみたいです…!!これからも応援してます!!!! (2021年6月3日 18時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shimo
| 作成日時：2020年12月1日 16時
