ニセモノ彼氏【五条悟】【虎杖悠仁】

浮ついた僕には知り得ない ページ6

::





悟 side





悟「♪〜♪〜･･･(！、おっ、)」




.
.




見つけた後ろ姿に心を躍らす。
いつものように後ろから抱きついた。




.
.




悟「A〜っ、ただいま〜」


『！･･･先生っ、』




.
.




微笑んだ顔がまた僕の心を縛る。
同時にこの顔を歪ませたいと思ってしまうんだ




.
.





『出張お疲れ様でした。』


悟「ほんとに疲れた〜」




.
.




まだ残っているであろう女の香水。
散りばめられた匂いを残しながら強く抱き締める。




.
.




『ちょ、苦しいですって、』


悟「A充電〜」





.
.





ストーリーも見てたみたいだし、
また動揺してるかな。


大体この後のAの顔は微妙だ。
本人は気付いてないだろうけど複雑な顔をする



それを見るのにハマってたら、
いつの間にか浮気を掛け持ちするようになってた。





.
.




悟「(ほら、いつもみたいな顔見せてよ･･･♡)」




.
.





イカれてるのも狂ってるのも自覚してる。
けどこの快楽に溺れたら辞められない。






.
.





『悪ノリしすぎですって、笑』


悟「！」





.
.





好きな子の･･･本命の歪み顔。
笑顔よりも好きな顔。


でも今日はそれがない。
むしろいつもの雰囲気も感じられない。




.
.




『ちゃんと休んでくださいね？』


悟「あ、、あぁ、うん」


『じゃ。任務なんで行ってきます、』




.
.




笑顔の裏の澱んだ雰囲気は一切ない。
ただ純粋に楽しそうな姿だった。




.
.





悟「(･･･今日は期待外れだったか、)」





.
.





でもまぁ、いい。そんな日もあるさ。
次。また。その後。思いつく限りあげてみる。




.
.





悟「･･･あ、もしもし？
今から会わない？うん、勿論忘れてないよ〜」




.
.





彼女の歪んだ顔を思い出しながら脚を進める
でも僕は、【 奢っていた 】。




.
.





悠仁「先生との話、終わった？」


『！･･･待ってたの、？』


悠仁「勿論っ」






.
.






一番好きな顔がもう見られなくなるなんて。






.
.






悠仁「それに、もっかいキスしたかったし、」





.
.









僕に向けられる顔じゃなくなることなんて。
浮ついた僕には知り得ない事だった。

絡まれる小指→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す