【五条悟】記憶喪失のフリをしたら元彼と付き合うことになった件について。 (ページ10)

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『七海さん、は、』

七海「………慣れませんね、その呼ばれ方」

『？』

七海「ナナミン、と昔は呼ばれていたので」

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今でも心の中で呼んでるけどね。
それも覚えててくれたのね、先輩！((

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『じゃあ、ナナミン、でもいいですか？』

七海「･･･ええ。」

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眼鏡を押し上げたナナミンは、
こちらを見ながら小さく微笑んだ。

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『(っえー、破壊力やっっっっば)』

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有難う御座います、とか笑顔で言いながら、
心中は大荒れ。ごめんね、ナナミン。

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七海「良ければ案内しましょうか？」

『あー、、でも、お時間が、』

七海「構いません。これも仕事です」

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行きましょう、と言うナナミンの後ろにつく。
すると横へ、と促されたから横に並んだ。

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『あの、ナナミン』

七海「敬語は良いですよ」

『いや、歳上なので』

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これでも社会に揉まれてきたからね。
目上の人への態度は習ったんだ！

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七海「普通に話してください」

『わかりまし･･･んんｯ、わかった！』

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あ、さっきのは勿論サングラス野郎以外ね、

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『ナナミンから見た私って、どうでしたか？』

七海「どう、とは」

『人物、的な、？』

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意外と知れないからね、こういう事は！
しかもあのナナミンと来た！聞くっきゃない！

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七海「全て思い出した時に、
この会話も残るのでは？？」

『･･･さあ、私にはなんとも、』

七海「嫌です」

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でーす、よ、ね、。うん、分かってました。

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七海「ですが、」

『！』

七海「信用も、信頼もしていましたよ」

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そう言ってくれる、ナナミン。
ごめん、フリしてなかったら告白してる()

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『私、ナナミン好きです』

七海「どうも。昔も言われた気がします」

『大好きなんですよ、前の私も』

七海「前もないでしょう。貴女は貴女です」

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もう一度告白紛いな事をすると、
また、＂どうも＂の言葉だけが帰ってきた。

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「おわっ！ナナミンが女の人と歩いてる！！」

『！』

七海「虎杖くん。それでは誤解を生みます」

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虎杖くん、と呼ばれた男の子。
高専の制服を着ているから生徒のようだ。

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虎杖「ごめんごめん、ナナミン」

『(おお、仲間がいたっ！)』

七海「ナナミンは辞めてください」