【五条悟】記憶喪失のフリをしたら元彼と付き合うことになった件について。 (ページ41)

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『･･･いつまで居るんですか、』

五条「君が泣き止むまで居るつもりだけど」

『なら止まったので帰ってください』

五条「やっぱり辛辣、、」

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此奴の前で泣くなんて、、、なんたる不覚。
でも泣き顔なんて…初めて見た。

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五条「･･･俺の事、恨んでる？」

『恨む理由がないですけど、』

五条「ありまくりでしょ。色々と、」

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分かってるんだ、この人。
恨む理由？勿論、ありまくりだよ。((

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『･･･なら一つだけ、聞いて良いですか』

五条「うん、どーぞ。」

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何でも答えるよ、と五条は笑う。
昔好きだったその顔はムカつく程変わらなかった。

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『、、何で。私を振ったんですか』

五条「！……あー、、それ、は」

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すんごいバツが悪そうに髪を毟る。
何でも答えるって言ったくせに、

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『…言えないなら良いです、』

五条「違う違う！そうじゃなくて！！」

『やましいことばっかりだったんですもんね』

五条「その妄想はどっから生まれるの？！」

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ほんとに違うんだって！と慌てた様子を見せる。
よく見るクズ野郎と同じ仕草に軽蔑の目を向けた。

すると、察したのか顔を掴まれる。
＂僕の目を見て！信じて！！＂と叫ばれた。

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『･･･あぁ、存在自体が罪でしたね』

五条「信じてくれてないね？！」

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逆にどう信じろと？？
一度目の人生終わらせたくせにっ！←

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五条「実は･･･さ。
あの時、家が荒れてたんだ。

僕もそのせいで荒れまくってて。
自分じゃどうにも出来なくなってた。

そん時、家の奴に言われた。
『ああ、お前には大事な奴が居たな』って。」

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五条の顔が段々と曇り始める。

事実だと裏付けるようなその証拠に、
私はただ見ていることしか出来なかった。

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五条「お前の事すっげー好きだった。
好きだったから、別れよって言った。

俺と一緒に居たらお前は不幸になる。
それしか思いつかなかったんだ」

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餓鬼すぎだよな、と小さく呟いた。
けど、それは私も同じだ。

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『馬鹿ですか？』

五条「うん、自分でもそう思う。笑」

『っ･･･ば、っっかじゃないですか、』

五条「！」

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別れを告げられたあの時、
私は目の前に居た。

離れていく彼の背中を追わなかった。
受け止めたくなくて、逃げたんだ。