前置き(2) ページ3
『御免下さーい』
さっきから何度も何度もこうしているのだが、返事が返ってこない。
『御免下s「うるっせーよ!なんなんださっきから!此処は女が来る所じゃ、…何だお前、男か」いや女です。一応』
門を叩きながら御免下さいと言い続けていると、煙草を吸っている男の人が出て来た。
「…はあ?女ァ?」
『はい。コレでも女です』
煙草の男性は、私が女だという事実に驚いている。もう慣れたが。
『突然で悪いんですけど…
ココで働かせて下さい』
・・・。
…アリ?ココは「はあああああ⁉」とか「え"え"え"え"え"⁉」って反応すると思ってたんだけど。
『あのー、すいません、聞いてます?』
「…お前な、来るとこ間違ってんだろ。ここは「真選組」だぞ。女の来る場所じゃねえ」
いや、私のこと男だと思ってたのが何言ってんだ。
『知ってますよ。それを踏まえて言ってるんです』
「お前…正気k((Booom!!!!……」
『………』
…………え?
…え?バズーカが撃たれたのだろうか。私は辛うじて避けた。が、煙草の人は頭が爆発している。生きてるみたいだから良いけども。
「チッ、外したか…土方さん、仕事サボって何やってんですかィ」
バズーカを撃った犯人らしき栗毛の人が此方に寄って来た。ヒジカタ…煙草の人のことか。
「サボってねーよ。総悟、テメェ…此奴がみえねーのか」
じゃあ、この栗毛はソウゴと言うのか。
「…ん?あ、すいません。巻き込んじまいましたかィ」
『や、ギリギリ避けたんで。……一応』
少し掠ってはいるが。
「……で、どうしたんですかィ?こんな所で」
「入隊希望者だと」
「なら、近藤さんに会わせてやれば良いでさァ」
と煙草の人と栗毛君が私を無視して話を進める。
「何言ってんだ。女だぞ、此奴」
「…は。女ァ⁉」
栗毛君は土方さんと同じような反応を見せる。
『自己紹介とかしておいた方が良いんですかね。どうも、高木A(18)。性別は女。最近の悩みは、厠に入ろうとするとおばちゃんに捕まってしまうことです。宜しくおなしゃす』
最後のは蛇足だったかもしれないけど。
「オーイ。トシ、総悟、何やってんだ」
「あ、近藤さん」
「それがですね…」
(恐らく)煙草の人と栗毛君を呼ぶ声が聞こえた。その声の主はゴリr…おっと間違い。近藤さんとやらがこっちに歩み寄って来る。煙草の人と栗毛君が近藤さんに私のことを説明した。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アップルパイ | 作成日時:2021年4月12日 19時