父親の判断 ページ38
sgi side
※暗い
伊沢「あ、そういえばAの保育園が決まった」
撮影の合間に思い出したように言う
元々彼女をここで面倒みるのは保育園が決まるまで、という話だったから入園先が決まったということはもうここには来ないということになる
待機児童問題とかいわれるこの時代に伊沢も苦労したみたいで、やっとの事ではあるけど
ふくら「そっか…寂しくなっちゃうね」
伊沢「みんなには本当に頭が上がらないよ…」
須貝「俺らも何だかんだ楽しんでたし、これからAちゃんと会えないのかぁ」
伊沢「たまに連れてくるよ笑」
今も隣の部屋でAちゃんと山本が遊んでいる声が聞こえる
これが無くなるのかと考えるとやっぱり寂しいし、何より疲れたなって時に彼女の笑顔を見れば癒されるから
仕事中も誰かは見守っていないといけなかったり、撮影が中断したりと色々あったけれども
それでも彼女が会社内の空気を明るくしているのは事実だ
A「しゅんちゃ〜！」
須貝「お、どーした？」
駆け寄ってきたAちゃんの体をふわりと持ち上げ、膝の上に乗せる
A「みてみて！やーもとがね！むすんでくれたの！」
いつも一束に結っている彼女の髪が今日は2つになっていた
須貝「似合ってるよ〜！可愛い！！！」
扉のところで「上手でしょ？」とドヤっている山本に心の中で拍手を送る
伊沢「…A、ちょっとこっちおいで」
俺の膝から降りて、伊沢の元へ移動する
いつもなら「はーい♪」くらい言いそうだけど、言わないのは少し重たい空気を察しているからだろうか
伊沢「あのね、パパがお仕事行ってる間、Aは保育園っていうところに通うんだよ」
A「ほいくえん？」
伊沢「一緒に遊んでくれるお友達が居て、先生っていう何でも教えてくれる人がいる、楽しい場所だよ」
A「ここは？」
伊沢「今みたいに毎日は来れないけど、たまに遊びに行こうね」
保育園に通うよと言って真っ先に「ここは？」と言ってくれるのが有難い
オフィスがAちゃんにとって居心地の良い場所になっている証拠だ
伊沢「お友達と遊んで、一緒にご飯食べたり、お散歩したり…あ、滑り台とか毎日遊べるかもよ？
どう？楽しそうじゃない？」
伊沢のプレゼンも虚しくAちゃんが頷くことは無かった
俺らは今まで社内で面倒みていたのだからこのままでもいいじゃないか、と思っている
でも伊沢は父親でもあるが、会社のトップで忙しい人間だ
娘が嫌がっていても心を鬼にしないといけない時もあるのかな
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焼きおにぎり(プロフ) - はるさん» ありがとうございます！無事完結しました！ 第二章でもよろしくお願いします！ (2021年2月26日 16時) (
レス) id: b3a53728cd (このIDを非表示/違反報告)
焼きおにぎり(プロフ) - 辰海恋歌さん» 辰海恋歌さんコメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しい限りです！！ ありがとうございます！ (2021年2月26日 16時) (レス) id: b3a53728cd (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 第一章完結おめでとうございます！続きも楽しみにしてます！ (2021年2月25日 20時) (レス) id: e048f80cb1 (このIDを非表示/違反報告)
辰海恋歌(プロフ) - 第一章（？）完結おめでとうございます！新しい話を読むたびにニヤニヤしてました。素敵な作品をありがとうございます。第二章（？）以降も楽しみにしております。ご無理のない範囲で更新頑張ってください。 (2021年2月25日 19時) (レス) id: e014f887e2 (このIDを非表示/違反報告)
焼きおにぎり(プロフ) - はるさん» パパにも褒めてあげる人が必要です…泣 姪が春から保育園生なのですが叔母は不安で仕方がないです笑 (2021年2月21日 21時) (レス) id: b3a53728cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼きおにぎり | 作成日時：2021年1月11日 2時
