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«in視点»
やっと終わった…。
ただ触って確認するだけなのになんでこんなに怖いんだろう。
山田がずっと手を握ってくれてたから少しは安心できたけど、山田がいなかったら俺この歳にもなって泣くところだった。
研「…ありがとうございます。お話を聞いて、特に悪いことはなさそうで安心しました。では最後に、伊野尾さんご自身で何か気になってることとかありますか？」
ym「ちょっといのおちゃん笑。手震えすぎ〜。そんな緊張しないで、ね？この前気になってたこと聞いてみよ？」
in「…うん。あの、さいきん…おれの時間よりも、けいでいる時の時間のほうが長くかんじてて…おれでいる時もいつ変わるかこわくて…だから、あの…こういう時に変わりやすいかも知れないとかの…えっと…なんか、おしえて下さい…。」
ym「えら〜い！ちゃんと言えたね！天才！」
in「ねぇ！こどもあつかいしないで！！」
っもう！
山田は何でもかんでも甘やかしすぎ！
これに至っては子供の体になる前…付き合い始めてからはずっとそうだからさ、どれだけ言ったって変わんないのは分かるけど、流石に研究員の方の前で甘やかされるのは恥ずいって！
別に甘やかしてくれるのは嫌じゃないし…う、嬉しいけどっ！時と場所を考えてっ！
研「確かに、お話を聞く限り慧くんの時の報告が多いですね。…ふむ。これはまだ確定してはいない情報なのですが、この切り替わりは心の影響が強く出ている可能性が高いです。例えば……この日は仕事だから慧くんになりたくないって思っちゃうのが知らず知らずのうちにストレスになって、誰かに甘えたくなって慧くんになる。とかですかね。」
in「えっ！おれべつに甘えたいなんておもってないもん！」
研「いえ、例えばです！例えば！例として、こういう小さなストレスに体が耐えられない時に心も幼くなる…。みたいな感じですかね。
まだこれも研究段階なので、確定ではありませんが…今の段階だと、『一定のストレスを超えるときに幼くなりやすい』。そう考えてます。」
なにそれ！それで慧の時間が長いのはまるで俺が甘えん坊だからみたいじゃんか！！
隣で山田はずっとニヤニヤしてくるし！
ym「そっかぁ、ふへへ…」
in「そんなんじゃない！やまだのばかぁ！」
研「仮定！仮定ですから！」
この後も終わるまでずっとにやにやと頭を撫でてくる山田を一蹴りして、待ってくれてる2人の元へ。
あとはもう家へ帰るだけだけど、今日は絶対山田に抱っこされないから！！！
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作者名：鹿 | 作成日時：2023年7月27日 20時
