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侑李「A。」
「ん?どうしたの?」
こうやって話しかけてくれるたびに南京錠が1つ破壊される。
怖い。・・・けど、嬉しいが勝っている。
侑李「明日、親が結婚記念旅行行くんだけど。ほら、いつもの。
今年は姉ちゃんもいないからAの家泊めてくれない?」
あ、そっか。もうそんな時期か。毎年そうだった。
毎年この時期になると今でもラブラブな知念家は夫婦で旅行をする。
「…あー・・」
でも今回は条件が違う。
−−−侑李には彼女がいる。
私は侑李の顔をジッと見て大ちゃんに目線を移した。
大貴「ここで返事しなかったら変に思われるよ。」
ボソッと耳元で呟かれた。..この行為で十分変だって。
でも確かに、疑われる。
「無理…。」
大貴「ちょ…」
私の口から出てきた言葉は『いいよ』ではなくて。
「ごめん、無理。」
侑李「そっか。だよな、急だもん。」
「ごめんね?」
侑李「もうちょっと早く言えばよかったね。」
そういうことじゃないんだけどなあ…
これ以上一緒にいる時間が多くなったら、きっと気持ちが込み上げてしまいそうになる。
寝言とかで告白とかしたら死ぬ。
とにかく危険が多すぎるんだ。
侑李「じゃ、 杏奈の家に…」
「えっ..」
もしかして、杏ちゃんの家に泊まるの?
それだけはダメ!
もちろん付き合っているのだから普通だし、そういうこともするのは当然。
だけど、そんなの考えたくない。
−−−ガラッ
大貴「…おっ、」
「やっぱり平気。 来て!絶対来てね。...大ちゃんと一緒に。」
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作者名:上野椎香 | 作成日時:2015年5月29日 7時