好きなだけ、それだけ

◎ 020 ページ21

・




侑李「杏奈の家、お花屋さんでね。多分知ってるんじゃない？」


「ふーん・・、」




私が知らない杏ちゃんの情報を出されると

やっぱり２人は特別な関係なんだって再認識させられる。

＝ 私の気分がブルーになる。



ていうかお花屋さんって言い方可愛いし。



まずお花屋さんの家庭とか、設定がズルイよ。

なんでうちはお花屋さんか、ケーキ屋さんじゃないの？やるせない思いがうまれる。



気持ちが沈んですこし上がってまた気持ちが沈んだ。





侑李「花言葉もいいけど。学校の勉強もちゃんとしなさい。」





『わかった？』と同意を求めてくる彼。

見つめられたのが恥ずかしくて、適当に返事をと返すと『こらっ』と軽くデコピンされた。


ああ、もう。また可愛いんだから。




そのあとすぐに、侑李は何かを思い出したように教室を出て行った。

どうせ杏ちゃんのことへ行ったんでしょ。



ああ、ダメだ。


これ以上自分を自分で傷つけてもどうしようもないのに。


脳内で感情豊かな私と冷静な私が喧嘩をしているみたいだ。





大貴「A結構きてるね..」


「んーーー…」

◎ 021→←◎ 019

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す