好きなだけ、それだけ

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「きもかったなあの笑顔。」




頭の後ろで腕を組みながら、さっきの笑顔を思い出す。


私に対して、ずっと真顔か不機嫌な顔なので笑顔を向けられると逆に身構えてしまう。

とっても不自然に感じる。





宏太「えー？山田の笑顔嫌いっていう人初めてだ。」


「え。山田の初めてにはなりたくないわ。」


宏太「そんなこと言っちゃダメでしょ。」




兄にそう言われると、頭が上がりません。




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伊野尾ちゃんうちくるー?



お風呂上がりに携帯を確認したら彼から１０分まえにＬＩＮＥが来ていた。

『行くっ！窓あけて〜』と返事を打ち、私は部屋の窓を開けた。






「ううっ…さっむ。」



外の寒さに一瞬身震いをした。



１、２分たったころ、ガラッと開いた隣の家の窓。





「ＬＩＮＥ気づくの遅いよ。」




私は顔を合わせたそうそうに文句を言う。




？「そんなマメな漢じゃないんでね。」


？「ほーら、そんなこと言うなって。」


？「そうだよ。ほらおいでA。」




「うん！行く行くっ！」




彼が『おいで』と両手を伸ばしてくれて私はその腕に手を伸ばし、一気に飛び乗った。





「無事、着地しました！」





私が敬礼のポーズをすると、『おーっ』と拍手してくれた。

気分良くなるぜ。

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