キンプリ家の末っ子はヤンキー2

『おつかれ』 ページ37

S:海人


あぁ…朝…



紫「おはよ。ほら勇太も起きて」



「んん…」




紫「てか、自分のベッドで寝ろって言ったのに。」




「んぅ…」



紫「ん？海人ストップ。熱ある？」



「んん…」




だるくて動けないし、
ぐるぐるして気持ち悪い。




紫「37.8度か…ぐるぐるしたりする？」




「んん…」




紫「ん？」




「ん、…るぅ…」




紫「するか。貧血も出てるかなー」

…
…
…




気がついたら点滴されてた。




紫「今日はリハビリお休み。」




嬉しい…ような…なんか嫌なような…



眠くなってきた…




紫「眠いなら寝ていいからね」



…
…
…





廉「勇太お疲れ。」



廉にぃの声が聞こえてきて目が覚める。





勇「う…ヒック…いたかった、…んっ…」




廉「でもリハビリ頑張れて偉かったね」




勇太はやったのに、俺はできないのはなんか嫌だ。



よく、母さんも言ってた…
『勇太はいい子なのに』って。



だから、勇太より強くなろうって
頑張ろうって、いい子になろうって
そう思ってたから…



ここでもそう思っちゃって…



「しょ、にぃ…」




廉「どうした、かいと。」





「しょ、うにぃ…」




廉「紫耀にぃよぶ？まっててね」



…
…
…




「やり、たい…」



紫「どうしたの？」




「やらせて…り、はびり…」




紫「不安になっちゃった？大丈夫だよ。
少しずつでいいんだよ」




「だめ…やる…」




紫「かーい、何焦ってるの？
今日はもうできないの。」




「勇太できたじゃん」



紫「お前と勇太は違うだろ？
海人は海人で、勇太は勇太。ちがう？」



「んん…」




紫「はいはい、もう泣かないよ。
熱上がっちゃうから。気にしないよ。
海人は海人のペースでやればいいの。な？」




温かい手で頭撫でられたら眠くなってきた。

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