キンプリ家の末っ子はヤンキー2

『我慢』 ページ31

S:優太




「ねぇ…海人？
勇太が心配なんでしょ？」




海「当たり前」



「そしたら、早く治して、
勇太に会いに行く方が早いんだよ」




海「っ！！ふざけんな！
車椅子でもなんでもいいからいけるだろうが」




もうダメそうだな〜



紫「少し落ち着けって…
海人が勇太を大事なように
俺らも海人が大事だよ？」




海「……知らない…
会わせてくれないならもうどうでもいい…」




それ以降治療には全然前向きになってくれないけど
興奮したり暴れたりはなくなった。




その代わり、痛いのも我慢するようになった。




あ…点滴とか医療的な痛さは
全く我慢しないんだけど…



怪我の痛みはなぜか痛いとか言わなくなった。



「海人…痛いんじゃないの？」



モニターを見れば、痛みがあることは
容易にわかる。



呼吸も乱れてるし…



海人からしたら隠し通せてるって思ってるけど…



海「いたくない…っ…」



「ん？我慢してなくていいんだよ？」



海「…へいきだから…」



「かいくん？どうしたの？
我慢してもいいことないよ？」




海「かいくんやめろ…」



「いいじゃん。笑」




海「むり…」



「はいはい。ごめんね」



紫「海人？どこが一番痛い？」




海「だからどこも痛くねぇよ…」



…
…
…



点滴からこっそり、
睡眠導入剤を投与したらしい。



紫「素直じゃないにも程がある。笑」




「だね。笑」




紫「痛み耐えてるからだと思うんだけど、
熱が上がってきてる。」



コンコン…



救急医「どうかな？海人くんの様子」



先生は紫耀に色々任せてくれて、
一応相談とかはするけど薬とかも
紫耀の判断で投与してる。



海人も色々抱えてるし、
トラウマとかもあるから
他のお医者さんと接するのが苦手だし。




っていう理由で、
専門的なこと以外の点滴の投与とかは
紫耀が担当。

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