キンプリ家の末っ子はヤンキー2

『ストレッチャー』 ページ13

S:廉


ほんとムカつく。



生意気だし。



だから、叩き返しちゃった。笑



またやり返してこようとしたから、
サッと避けた。



でも、海人は熱もあったし
うまく止まれず、転倒した。



バン…ダンって音と同時に
嫌な音が聞こえた。



海「っ、ぎゃー！！大泣」



うずくまって大声で泣き叫び始めた。



「かい？」



亀さんみたく丸くなったまま、
動かない。



優「海人、どこ打った？」



海「ぎゃー！！大泣」



優「かい、痛かったね。
どこいたかったかなー？」




海「いだいー！！あ″ー！！」



喉壊れるってくらい叫んで…



優「とりあえず救急。」



「っ、うん。」



一気に後悔して、
震える手で『1.1.9』と押す。



勇「んっ、…ケホ…ぁ、ぃ…んっ、んっ…」



「勇太、大丈夫。呼吸早いからゆっくりね」



って言ってる俺も焦ってる。



海「ぎゃー！！！」



優「どこ痛いー？ぶつけちゃったねー？」



海「っ、ぎゃぁあああ！」



優「痛いよな。」




救急車がきて、ストレッチャーに乗せられる時…




海「ぎゃー、いだいー！！いたいっ！！！」




体が揺れるだけでも痛いのか…




海人の顔は涙と汗でびしょびしょ…



相当痛いのかな…



優「俺のります。
廉、勇太連れてくるまでついて来れる？
安全運転な？いい？焦らないよ？」



「うん。」



不安定な勇太を車に乗せて、
救急車の後を走らせる。



勇太ずっと泣いてる…



あぁ、ほんとごめんなさい。

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