今日も兄弟は奮闘中

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S:勇太



海人「っ、ゲホ…おえっ…」



ん？海人？



みんな寝ついて、
どのくらい経ったのか…



海人の嗚咽が聞こえてきた。



みんなは寝てるから気がついてない。



「海人？」



海人「っ、おえっ…ゆうく…」



「大丈夫？にぃたち呼んでくるからまって。」



便器を抱えて吐いてる海人の顔色は
最悪で、怖くなってすぐにぃたち呼ぼうと
したけど足を掴まれた。



「どうした？すぐ呼んでくるから。な？」



海人「(ふるふる)…め。っ、はぁ…」



海人は明日も色んなところ回ったり
残りのケーキ食べたりするのを
楽しみにしてるんだろうけど…



海人「っ、おえっ…ゲホ…」



「ごめん、呼ばせて」



俺じゃどうしようもできない。



海人「…ね、が…い…」



「わかった…」



海人の気持ちも俺なら
わかってあげられる。



だから今回は今すぐににぃたちを呼びたい気持ちを
飲み込んで、背中を摩った。



でも、俺までもらいそうになる。



「っ…ふぅ…」



海人「っ、ごめ…」



「んーん、大丈夫だから。な？」



海人「…ごめ、…っ、おえっ…」




海人の背中を撫でてると
もう吐くものも無くなって
やっと落ち着き始めた。



「体冷えちゃったな。
どうする？にぃたち起こす？」



海人「…こさ、ない…で…」



「わかった。
布団戻ろう。戻れそう？」



海人「ん、…ゆ…くん…ごめんね」



「気にすんな。大丈夫だから」



海人「ん、…りがと…」



海人を布団に連れて行って
掛け布団をかけて俺も横になった。



「またなんかあったら起こしてね」



海人「ん、…りがと…」



…
…



朝になったのかな…


なんだか騒がしい



海人「なんもない！！大丈夫なの！」



「どうしたの？」



廉「朝熱測ったら39℃近くて…」




「39！？」



昨日やっぱりにぃたち起こすべきだった…



海人「まず勝手に検温すんな、ボケ！」



優太「…苦笑
心配だったからだよ。」



海人「…怒」



海人からしたら納得いかないと思う。




紫耀「ごめんね、やっぱ心配だから
病院行こう？」



海人「いや！」



海人はイライラして
近くにあったコップを床に落とした。




紫耀「こら。ホテルのものだからダメ。」



プラスチックの軽いコップ
だったから良かったものの。



紫耀「ごめんな。俺が解熱剤あげたから
こうなったんだよな。
セーブ効かなくなっちゃったんだもんな。」




海人「…病院行かねーから！怒」

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