今日も兄弟は奮闘中

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S:廉



接種日当日…



海人「行きたくない！！泣」



「海人、みんなで行くんだよ。大丈夫
置いて行ったりしないからな。」




海人「…んん、行ったらあぶないの…泣
いったら、たべられちゃうの…」



「…食べられないよ。大丈夫。
俺もずっと一緒にいるから。な？」



海人「たべられたらどうするの？泣」



これ冗談で言ってなくて、
本気で言ってるんだよね。



あの時の海人は父さんと母さんが亡くなった
ことを受け入れられず、病院に食べられたって
言ってた。



初めは俺も信じちゃってて…笑



『父さんと母さん、病院に食べられちゃったの！？』
って真剣に俺がにぃたちに聞いてた。笑




優太「食べられないから大丈夫。
食べられたらにぃが食べ返してあげるから。」




海人「…ぜったい？入院もしない？
一回注射しておしまい？」



優太「うん、絶対。」



紫耀「入院もしない。」



海人「…せんせはしょうせんせ…？」



紫耀「そうだよ。」


海人があんなに怖がってると俺も怖くなってくる。



でもさすがに食べられるとはおもってないから。


…
…



紫耀「誰からやる？」


病院についてからも
海人はずっとキョロキョロして
優にぃの腰に引っ付いてる。



海人「しょうせんせいいがいいらない。
あっち行ってよ、ばいばいして」



紫耀「こら。苦笑
ごめんね、ここ大丈夫だから任せて。」


看護師「はい、お願いします。笑」



海人が看護師さんの追い出しに成功して
ちょっと俺もほっとしてる。


見られてると緊張するから。




紫耀「海人からやっちゃう？」



海人「っ！！かいとからだめ！」




紫耀「あ、そう。笑
じゃ、優にぃからやる？」



海人「痛くしないであげてね」



紫耀「ふふふ。笑
わかってるよ。でも優にぃ強いからなー」



優太「ふふ。なにそれ。笑」



紫耀「冷たくなるよ？」



優太「うん、お願いします」



紫耀「ん、おしまい。痛かった？」



優太「んーん、全く。笑」



紫耀「お、よかったよかった。
お疲れ様〜」



優にぃ終わったら『誰がやる？』の押し付け合い。笑



勇太「じゃあおれやる…」


今日初めて喋ったんじゃない？っていうくらい
病院までの間声一回も聞いてない。笑



勇太「痛くしないでよ、マジで。」



やっぱりピリピリしてるよ…

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