今日も兄弟は奮闘中

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S:紫耀



「口開けて」



海人「…ズルズル…？」



「そう。」



明らかに呼吸音がおかしくなってきたから
このままだと呼吸浅くなって
心臓に負担かかるから痰吸引。



海人「…っ、ん…」



頑張ろうとして、
口を開けて目をギュッと瞑る。



「ちょっとだけ頑張るよ？」



海人「っ…っ、んん…ぃや…」



でも動かず頑張ってる。



海人の両手を優にぃに点滴に気をつけながら
お腹の上で抑えてもらって
俺はチューブを口に入れていく。



病院にあるやつよりは機能も衰えるから
苦しい時間が長く続く。



海人「っぁっ…っく…んっ、…っ、や…泣」



「くるしいな…」



海人「っん…ッゲホ…んっ、…ぅ、…泣」



優太「偉いね。」



頑張ってたんだけど、
奥に入れると嫌がって首をブンブン振る。



「いやだよね、だけどここ頑張るところだよ。」



海人「っ、ゲホッ…っ、…る、し…泣」



軽く顎を抑えても
かなり嫌がって、とうとう足を振り上げてきた。



「かーい、もうちょっとだけ。」



海人「んん…んー！ッ、ゲホゲホゲホッ…大泣」



苦しいだろうけど
少しだけ奥に入れていくと、
体を捩って暴れ始めた。



「あと5秒だけ頑張るよ」



優にぃの抑える力もつよくなって、
俺も体に跨るようにして抑える。



海人「っ、！！っーんー…っ、ゲホ…泣」



「おしまい。ごめんな？苦しかったな。」



海人「っ、ゲホゲホ…っ、んぅー！泣」



優太「海人いい子だね。」



海人「…んっ、きらい…やだ…泣」



無理矢理処置した俺らを
叩いて、追い出そうとしてる。



海人「…っち、いって…きら、い…やだ…」



「はいはい。廉、ついててやって。
これ片付けてきちゃうから。」



…
…


S:廉



「呼吸少し楽になった？」



海人「…(こくん)」



顔色も良くなったし、
さっきのゼェゼェもあんまりなくなった。



紫耀にぃすごいな…



海人「…れ、ん…」



「んー？」



海人「…びょ、いん…め、て…」



「病院行こうとしたら止めて欲しいの？」



海人「(こくん)」



「でも今日はもう行かないって言ってたよ。
それに紫耀にぃもね、連れて行かなくていいなら
家で診てやりたいって言ってた。」



海人「(こくん)」

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