episode.5 ページ5
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ALL side
めめから阿部ちゃんの様子がおかしいと発せられてから10日くらい経っただろうか。
滝沢歌舞伎zeroの8月公演も折り返しに近づき、今日の公演を終えたら4日間の休演日に入る。
一つの区切りとしていつも以上に気合が入っていた。
それぞれに楽屋があるけど、相変わらず一つの部屋に集まって昨日の映像を見返しながらわいわいと騒いでいた。
岩「康二、ここの振りカウント急いでるかも。」
向「え、ちょっと照にぃ教えてや！」
ふざけてたかと思えば突然真面目に振りの練習を始めたり
ラ「ねぇめめぇ〜ISLAND TV撮ろ〜〜」
ラウールと目黒がやたらいちゃついていたり
いつもと変わらない光景があった。
ただ、そこにある人の姿が見えないことに気が付くまでに時間はかからなかった。
渡「あれ、阿部ちゃんどこ行った？」
佐「翔太、楽屋一緒じゃん。見てないの？」
宮「確かに、俺も見かけてないかも。」
先日のことがあったから、少しピリッとした空気が流れる。
慌てて今にも楽屋を飛び出しそうなメンバーも何人かいたけど、珍しく佐久間の落ち着いた一言で場が静まった。
佐「みんなで騒いだらスタッフさんとか他の演者さんもびっくりしちゃうって。まだ何かあったって決まったわけじゃないんだから。俺とめめで見てくるよ。
めめ、行こう。」
2人で阿部ちゃんを探しに楽屋の外に出たけど、その居場所は案外すんなりと見つけ出すことができた。
普段はメイクの練習をしている部屋の隅で、スタッフさんと阿部ちゃんの2人で何かしているようだった。
目「阿部くん？何してるんすか？」
そう言いながら近づくと、見慣れないスチーマー吸入器を口元にあてながら、脇に挟まれた体温計からピピッと音を鳴らしていた。
見つかっちゃった、なんて笑いながら
阿「ごめん、隠すつもりもなかったんだけどさ。
ちょっと喉痛くて、念のためね。」
だけど、取り出した体温計に示されていたのは
佐「37.7℃…念のためって、普通に熱あるじゃん！」
阿「大袈裟だって〜微熱だよ。
これだけ終わったら楽屋戻ってみんなにもちゃんと話すから。」
目「止めたって公演には出るんでしょうから、無理はしないって約束してくださいね、絶対。」
どっちが年上だかわからない目黒の言葉に、分かったよと笑う阿部ちゃん。
その場はスタッフさんに任せ、俺らは楽屋に戻った。
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あお - 続きが更新されるのを楽しみにしてます。 (2021年5月6日 1時) (
レス) id: 5edf3afd73 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 苦しくて泣いちゃうけど読み応えあります、大好きな作品です。 (2021年4月19日 1時) (レス) id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
藍華(プロフ) - はじめまして！この作品を愛読させて頂いているものです。ほんとにお話を読むたび苦しくなるのですが、何回も読み返すくらい大好きな作品です! (2021年4月9日 0時) (レス) id: 55f4a21869 (このIDを非表示/違反報告)
恋した月(プロフ) - 初めまして、このお話が好きすぎるのでコメントさせてもらいます()どの描写もabらしくてSnらしくて本当に美しいくて苦しくて大好きです。これからも応援しています。 (2021年2月13日 17時) (レス) id: d6f1a4b68b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃ | 作成日時：2021年1月26日 12時
