鏡よ鏡 (ページ6)

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5話ページ6

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ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ､ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ…

JN「朝だよー！！おーきーてー！！」

「………」

朝。目覚ましの音と、それを上回るほど馬鹿でかい声に目を覚ました。

目覚ましを止め、まだぼんやりする視界を机の隣に向けると、鏡の中で変なダンスを踊りながら「起きて」を連発する男。

………やっぱり夢じゃない。現実だ。

「………ほんと、なんなんですか貴方」

JN「えー、モーニングコールだよ！やっと呼び覚ましてくれたんだから、それぐらいしないと！」

アヒャアヒャ笑うジンさんの言葉に首を傾げる。

「呼び覚ましてくれたって…私が？」

そう言うとキョトンとした顔をしたジンさんは、そういえば言ってなかったねと前置きしてからこう言った。

JN「僕達鏡の精霊は古い鏡に宿るんだけど、普通人間にその姿は見えないんだ」

あ、そうなんだ。

だからおばあちゃんは持ち主だったのに知らなかったんだね。

JN「で、その精霊を人間が見えるようになるには持ち主が呪文を唱えないといけなくて、」

その呪文が、「鏡よ鏡、この世で1番美しいのは誰？」

ドヤ顔でそう言ったジンさんに頭を抱えた。

昨日の自分を殴ってやりたい。なんつーことしてくれたんだ。

白雪姫なんて見なきゃ良かったよ。…いや、そりゃいい映画だったけどさ。

「……じゃあ、これから私は貴方と同居ということですか？」

JN「まぁ、そういうことかな！ちなみに他の人には見えないから、今誰かに見られたらAちゃんは鏡に向かって話しかける変な人だと思われるよ！」

「………………」

一生無視してやろうかなこの人。