アカツキ * ( 赤 ) (ページ14)

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結局みんなそれぞれの持ち場に戻った。

海根さんの姿をしたあゆみも、大道具に戻って行った。

私はあゆみの姿をした海根さんに言いたいことがあって、

海根さんの持ち場に先回りした。

♡「 …… 」

先に着いていた私を見て驚いた顔をした海根さん。

♡「 …… そんなことして楽しいの？」

睨んでくる。なんなん、笑

小日向「 … はあ …… 」

♡「ごめんね、ため息つきたいのはこっちだわ」

小日向「 ……ｯ、あんたに何がわかんのよ！！」

小日向「そうだよね、あんたも小日向さんと一緒で、顔がいいからちやほやされてきたんでしょ！？

親から愛されて、みんなからも愛されて、先生からも愛されてるもんね！！

そりゃ … そりゃ正反対の私には羨ましいよ！
私にないものなんでも持ってるもん！！

そのうえシロちゃんだって …………

だからさ ……

代わりたいって思うのなんて当然でしょ？笑」

その笑った顔は、憎らしさであふれてて、でもどこか悲しそうな顔だった。

♡「ん～じゃあ教えたる
…… あゆみになりたい気持ち、わかんで？」

小日向「は？わかるわけ … 「わかるよ、」

♡「私さ、火賀が好きなの。

でもさ、見てたらわかるでしょ？
火賀はね、あゆみが好きやから。

そりゃ、さあ。
あゆみになりたいよね。

必死にみんなに好かれようとしても、好きな人には好かれないんだも、ん。

嫌だよ、当たり前」

小日向「 …… でもあなたは愛されてるじゃない

私はこの容姿だからってだけで！！
愛されもしない …… っ」

♡「だからって人の人生壊していいのとは違う。」

小日向「うるさいっ！！！！！！」

ﾊﾞﾁﾝッ！！

体育館に、乾いた音が響いた。

♡「 … 私なにか間違ったこと言った？」

小日向「うるさい！！

いいじゃない、今まで愛されてきたんだもの！！
このくらい味わっても！！！」

♡「 …… 今のあなたとは仲良くなれなさそうやな。」

小日向「っ…… 」

♡「話しかけないでね、あと。

わたしもあなたが思ってるほど
" バカでみんなから愛されてる櫻田A "
じゃない。」

小日向「 …… 何が言いたいの！」

♡「さ～、自分で考えた方がいいんちゃう？笑」

♡「その性格が変わってる頃には分かるやろ」