6年経営した本丸、乗っ取られました。2【刀剣乱舞】

想いを伝って ページ10

審神者side





自分の気持ちに反し、体からはどんどん力が抜けていく。




あとちょっと、あとちょっとだからもう少し耐えて




そう自分に言い聞かせ、踏ん張った。





なんでだろ、さっきから走馬灯のように前の本丸での記憶、今の本丸での記憶が流れていく。





みんなの笑ってる顔、泣いてる顔、怒った顔。

それぞれに想いがこもっているような気がした。





薬研、そろそろダメみたい。

でも、きっと成功してる。






ーーーーーー

薬研side




大将に言われた通りに、刀を渡すと大将は俺っちの本体を握りしめた。




それと共に、フワッと体が軽くなる感覚とまばゆい光に大将と俺っちが包まれる。






額からものすごい量の汗を流す大将。



大将が無理をしているのもわかる、これだけの霊力を流し込めば体力もすぐに尽きる。

たしかに、無理はして欲しくないのが俺っちの本音だ。

だが、ここで頑張っている大将に休めというのは少し違うような気がした。





そんなことを思っていると、俺っちの傷は完全に回復した。

そして、その後から流れてくる霊力は更に力を増し、暖かい光が体に流れ込み、目を閉じるとなぜか俺っちや他の刀達の顔が自然と流れてくる。




あぁ、そうか。これは大将の記憶か





暖かい光と共に流れてくる１つ１つの場面が俺っちの背中を押すように、力を流し込む。





薬研「大将、もう少しだ！頑張ってくれ！」




少しずつ薄くなる霊力に、大将の限界が近いことを感じ取った。





大将、頑張ってくれ。

いざ、戦闘開始。→←一か八か

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