EP2 ページ17
．
正直なところ、無視しようと思った。
だってこんな時間に、女の子1人で普通いないでしょ？
コンビニに入ってる大人を待ってるのかな、って思ったし。
でも、近づくにつれてはっきりと見えてくるその女の子の顔を見た時…
その子の、宝石みたいに綺麗な目に、何も感情がないことに気づいた。
ずーっと雪を見つめてるその目に、この世の何もかもが映っていなかった。
そして、ありえないと思うかもしれないけど、本当に思ったんだ。
今この子には、俺が必要で、
きっとこの先、俺にはこの子が必要だ…って。
だから、体が勝手に動いてた。
その子に駆け寄って、俺の目の前から消えないように。俺の力で潰れてしまわないように。
精一杯優しく、彼女を包み込んだ。
寒いのに、めちゃくちゃ薄着だったから、体は凄い冷たくて。
無性に悲しくなった。
『ねぇ、お父さん、お母さんは？』
彼女は俺が抱きしめても、微動だにしなかった。
問いかけても、首を振るだけ。
『じゃあ、君は何歳？』
“…きゅう……さい"
はじめて聴いた君の声、鈴が転がるように可愛らしくて、氷のように透き通ってたよ。
『そっかー、9歳かー。
あ、名前言ってなかったね。
僕の名前はテヒョンだよ。君は？』
ねぇ、君の名前、教えて？
大丈夫。怖がらないで。
“………A”
『いひひっ。可愛い名前だねー！』
ーーーーーねぇ、A。
『僕と一緒に、暖かいお家にかえらない？
A？』
はじめて呼んだ、君の名前。
その瞬間、君の綺麗な大きい目から、
大粒の涙が溢れた。
“………うん。”
ーーーーー運命って信じる？
『うん。一緒にかえろう。』
君に俺のマフラーと手袋をつける。
ーーーーー俺はね、
小さくて、冷たくなった手を力強く握る。
ーーーーー君と出会った事、
ーー運命以外の何物でもないって思うよ。
ーー決して、必然でもない。
．
君と俺は
出会うべき運命の上に生きてたんだよ。
HYBE 〜Episode 1→←2012〜Episode1
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Gypsophila(プロフ) - mocaさん» mocaさんの言葉がとても励みになります！ありがとうございます(´∀｀*)！！ (2022年1月17日 13時) (
レス) @page45 id: 17929bffe9 (このIDを非表示/違反報告)
moca(プロフ) - Gypsophilaさん» この話大好きでいつも更新を楽しみにしてるので続編を作ってくださるってことだけでもすごく嬉しいです！全然待ちます！ありがとうございます^ ^ (2022年1月16日 12時) (レス) id: bd82834e96 (このIDを非表示/違反報告)
Gypsophila(プロフ) - mocaさん» mocaさん、リクエスト遅れて申し訳ありません…！続編で書く予定の、年末の歌謡祭でのお話でリクエストにお応えする予定です。もう少し待っていて頂けると嬉しいです！ (2022年1月15日 22時) (レス) id: 17929bffe9 (このIDを非表示/違反報告)
moca(プロフ) - Gypsophilaさん» わー！嬉しいです！楽しみに待ってます(^^) (2021年12月30日 1時) (レス) id: bd82834e96 (このIDを非表示/違反報告)
Gypsophila(プロフ) - mocaさん» リクエストありがとうございます！私も書きたいですっ！出来るだけ早く書きます！！ (2021年12月29日 19時) (レス) @page20 id: 17929bffe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Gypsophila | 作成日時：2021年12月18日 1時
