国に残る記録6 ページ7
今日、弦月の友が一斉掃討に向かうらしい。しばらく帰って来ないそうだ。勝利の神のもとに挨拶に行く祓魔師達、その噂は弦月に聞くまでもなく耳に入ってきた。
A「往くのだな」
隣に座り茶を飲んでいるのは、勝利の神。彼が何をしに来たかと言うと
勝「秋よ、奴らを見守ってやってくれ。今の季節、お前の目が1番行き渡っている」
秋「言われなくとも、そのつもりだ」
勝「ほう。お前が誰に言われる事もなく動くなんて珍しい」
秋「私をなんだと思ってる???この様な時くらい私も人を見守る…」
本当は、弦月のあの悲しそうな顔が脳裏に焼き付いているからだ。本来己の意思ではない。見守る理由が私にはない、強いて言うなら今が秋だからだ。
しかし、しかしなんだ弦月のあの顔は。最後の別れかもしれないというあの顔は。私はあの顔が嫌いだ、見たくもない。その為に私も戦うのだ。
A「たしか、長尾と言ったな」
勝「…?」
A「なんでもない、さっさと持ち場に戻れ。私は動く」
勝「あぁ、頼んだぞ」
数時間前
長尾「大丈夫だって!」
弦月「絶対絶対生きて帰ってこいよ!!」
甲斐田「ホントに!!服だけ帰ってこないでよ!!!」
長尾「大丈夫だから笑」
甲斐田「ほんとにホントなんだろーな!?」
長尾「おう!お前から各魔の急所やら潜んでる場所やら情報を貰ったからな。この本も返さなくちゃだし」
甲斐田「そんな本捨てて拾える命ならいつでも捨てろよ、命より大切な本なんてないからな!!いつでも書き直すから!」
わんわん騒ぐ甲斐田と弦月。2人とも涙目であった。
その様子を遠くから見守る勝利の神。今の季節が秋故に使える能力、桜魔国全土を見渡せる目で神社からその様子を見守る秋の神A
いよいよ、戦いのときだ。Aの仕事はただ1つ、出来るだけ人間を多く家に帰すことだ。そして、長尾を絶対に死なせない事。
弦月「A様〜」
長尾の見送りをした弦月が神社にやってきた。しかし、Aは居ない
弦月「あれ?留守かな、A様〜」
A「聞こえておる、ここに居ても良い。しかし我は飯までここから動けぬ」
弦月「……」
別の部屋から聞こえた声はいつも聞いていた女の子らしい声ではなく、いつもより神々しさが増していた。覇気や声色が違った。神社の空気も外の木々も彼女にひれ伏せている
弦月「わかりました、では僕は朝ごはん作りますね」
自然と僕は跪いていた
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にゃーちゃん - 可愛いと尊いの渋滞起きてるってぇ…もうホントに…しゅき…かわええ…(無事死亡) (6月6日 18時) (レス) @page16 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - いや気になる!!長尾助かってくれ!!うああ!!! (2023年4月7日 21時) (レス) @page11 id: 5d402bd3c0 (このIDを非表示/違反報告)
どっかの豆腐 - 依存するほどすこ(⌒ω⌒)(・д・) (・з・) (2023年4月4日 23時) (レス) @page11 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
おみ(プロフ) - つ、続きをください‼‼‼ (2023年1月8日 3時) (レス) id: 284adcf210 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - かわ…え???夢主ちゃんとgnzk可愛い過ぎて軽く飛べるんだが()更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2022年12月8日 0時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ん | 作成日時:2022年9月26日 19時