【2j3j】【gnzk】神故に

国に残る記録2 ページ3

弦月が来てから早数ヶ月。彼はよく身の回りを世話してくれる。とても真面目で働き者だ。

いつしか彼が社に訪れるのを楽しみに待つ自分が居た。


A｢藤士郎は以前誰に仕えていたのだ？｣


ふと気になり、問うてみる


弦月｢ここから西の方の社にいらっしゃる縁の神様ですよ｣

A｢…あぁ。あ奴か｣

弦月｢秋の神様のお知り合いですか？｣

A｢まあ一緒に飲んだりな｣

弦月｢それめっちゃ仲良いじゃないですか｣

A｢そうなのか？｣

弦月｢そうですよ！｣


確かに最近飲んだ時にご飯を作ってくれる官吏が居ると聞いた気がする。この人の事だったとは


A｢確か、お前の話を聞いたような気がするな｣

弦月｢え、な、なんて仰られてましたか？｣


にやり、と意地悪く笑う


A｢秘密｣


なんですかそれー！とどうしても気になる様子


A｢そんな顔しても教えてあげなーい｣

弦月｢もお！意地悪しないで下さいよ！｣


と、珍しく慌てる弦月。とうとう弦月が折れてもういいですよーっと拗ねた


A｢あはは！大して気にすることでは無い。ただの世間話だからな｣

弦月｢秋の神様は意地悪です！｣

A｢すまん、すまん。そう怒るな。ところでだが｣


おほん。と咳払いをする


A｢秋の神様って長いからな。Aと呼べ。私の名前はAだ｣

弦月｢…へ？｣


きょとんと、こちらを向き固まってしまった


A｢な、なんだ。変なこと言ったか｣

弦月｢い、いえ。ただ｣

A｢ただ？｣

弦月｢神様を名前で呼ぶのは初めてで…その……畏れ多いといいますか…｣

A｢私が認めている、逆に失礼だぞ｣

弦月｢そ、そうですよね！で、では失礼しまして｣


謎の緊張感が辺りに張りつめる


弦月｢よ、よろしくお願いします。A様｣


この時、Aは大層ご満悦だったそうだ。
場所は変わり、甲斐田宅


甲斐田｢どうしたんだよ、急に来たと思ったら…お、見て見て！茶柱立った！！｣


アポ無し甲斐田宅に凸した弦月は、机の上で突っ伏してた。甲斐田は隣でお茶をいれている


弦月｢わー、よかったねー｣

甲斐田｢なんだよその棒読み。弦月にあげるよ｣

弦月｢…ありがと｣

長尾｢弦月いらねーなら俺が貰うぞぉ！｣

甲斐田｢そうそう、長尾に飲まれる前に……って｣


なんで居るんだよ！という1人ツッコミが家中に響いた

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