国に残る記録10 ページ11
遠征から2週間が経ち、そろそろ帰る頃だ。最後まで気を抜けない。家に帰るまでが遠征…
A「ふぅ…幸い長尾も無事だな。よかった」
時刻は、草木も眠る丑三つ時。魔共が1番活発になる時間だ
これまで通り人知れず、隊士達の命を救うA
その働きや功績は誰にも知られず、褒められる事もないが一生懸命その責務を果たす
しかし、気がかりな事があった。最近弦月の様子が少しおかしい。妙によそよそしいというかなんというか…
A「……はっ!もしかして汗くさくて避けられてる!?」
よし、この仕事が終わったら真っ先に風呂に入ろう。そうしよう。
弦月「A様、夜食です。今は丑三つ時で忙しいでしょうしお手隙の際に」
A「あぁ、すまない。後で頂こう。弦月、いつもありがとうお前も早く休め。心配な気持ちは分かるが私がついているのだ」
弦月「……はい」
勿論長尾の事は心配だ。しかし、それと同じくらいAの事も心配なのだ。微力ながらでも力になりたい…そう思うのは迷惑だろうか…
A(…?何だこの妙な気配は)
隊士達の近くに魔ではあるが、少し波形が異なる反応を見つけた。隊士達は気づいていない。今まさにその気配は隊士達を襲おうとしていた
A「はぁ…この程度も気付けぬのか人間よ」
木の葉を舞わせて壁を作った。しかしそれが仇となる
A「………な………に…」
腹に強い衝撃を受けた、口からは血が垂れている。自分でも何が起こったか理解していない
A「ガハッ…!ごほっ!ごほっ!!」
血でむせ返る、その音を聞いた弦月が慌てて走ってきて勢いよく襖を開けた
弦月「A様!!一体何が…!」
苦しんでいる暇はない、隊士達を…隊士達を護らねばならぬ…
早く、早く、背筋を正すのだ。目を閉じろ。意識を集中させろ…この程度すぐに癒える
弦月の心配をよそに再び座り直す。先程の隊士達はAが護った事により魔に気づき何とか対処出来たようだった。幸い今日が遠征最後の夜だ、あと数時間で陽も昇るせめてそれまでは耐えねば
弦月「A様…姿が…」
力が弱まって普通の人間のような姿に縮んでいた。しかし彼女は陽が昇るまで、その責務を全うしそして倒れるように寝た
A(あの魔の攻撃がここにまで届くなんて…しかも大分痛い…このリスクはあったが完全に油断していた…)
A「も…だめ……眠たい…」
弦月「っ!?」
A(すー…すー…)
227人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃーちゃん - 可愛いと尊いの渋滞起きてるってぇ…もうホントに…しゅき…かわええ…(無事死亡) (6月6日 18時) (レス) @page16 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - いや気になる!!長尾助かってくれ!!うああ!!! (2023年4月7日 21時) (レス) @page11 id: 5d402bd3c0 (このIDを非表示/違反報告)
どっかの豆腐 - 依存するほどすこ(⌒ω⌒)(・д・) (・з・) (2023年4月4日 23時) (レス) @page11 id: c43eafab12 (このIDを非表示/違反報告)
おみ(プロフ) - つ、続きをください‼‼‼ (2023年1月8日 3時) (レス) id: 284adcf210 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - かわ…え???夢主ちゃんとgnzk可愛い過ぎて軽く飛べるんだが()更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2022年12月8日 0時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ん | 作成日時:2022年9月26日 19時