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ガラガラと生徒会室の扉が開き、
「チーッス！」
と元気よくゾムが入ってくる。
「チーッスやないわゾムゥ！お前はよう書類出さんかい！」
激おこぷんぷん丸のトン氏は大先生を追いにバンッと扉を開け生徒会室を出た。
ドアが壊れそうでこわいめう〜。
いつも通りの書類の量に逃げたいな〜とか考えたが、逃げた暁にはトントンによる3秒
え？俺が逃げた時？ｴ〜ｼﾗﾅｲﾅｧ
「…あああ！Aさん放送委員会希望なんか！？」
「うおっ」
ゾムの大声を聞き、ピタ、と動きを止める。
あ、書類が落ちた。
AA。
この学校に多分同じ名前の人は居なかったためフルネームはこれの筈だ。
「…どうしたロボロに負けず劣らずの大声を出して」
「あいや、知り合いの名前があったからつい…」
ふーん、知り合いなんやな。
瞬間、ぎぃやああああああああ！と大先生の断末魔が聞こえた。
今日はトン氏ちょっと手こずったな。
「うわなんや次々に…まあええわ。えっと…Aさん、やっけ？どしたん？」
「俺の隣の席のクラスメイト。委員会入りたい！とか言うタイプやなかったけんびっくりして」
「ふぅん…ゾムの隣…」
ああ、そういえばゾムと同じクラスだったか。
なんて考えながらパソコンで調べ始める。
悪い想像を遮る様にドアがパァン！と開いた。
「さあ大先生…はよ六割終わった書類見してみい…」
「すいませんすいませんすいません！どうか命だけは…っ！」
「なぁにが『進捗六割』やボケェ！真っ白な書類を俺は見たからな！」
…ふぅ。
誰にも聞こえない様に溜息を吐く。
外れて欲しいと思っても、やっぱりそうだった。
AA
そこには、俺の従姉妹の名前があった。
「…ああ、AAさんか」
そう、いかにも知りませんでしたというように言う。
「いつも授業で寝てばかりの問題児。ただテストでは上位十名に食い込む成績優秀者」
そして、俺の片想いの相手。
愛は恐ろしい。まるで女神の様に輝いて見えるのだから。
「ああゾムの隣の人？」
「え、Aさんってそんなに頭良かったんや…！」
「え、クラスメイトなのに知らんかったん？」
良かった。まだ俺の方が知ってる。
だなんて。
もう手遅れなのにな。
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天の河 - 雨宮れにさん» こちらこそ面白いイベントをありがとうございます！参加するとかが初めてで内心ドッキドキでした…。 (2021年4月1日 22時) (
レス) id: cb69af0fdb (このIDを非表示/違反報告)
雨宮れに - ご参加ありがとうございました！とても面白くてよかったです！ (2021年3月31日 15時) (レス) id: 9b35e12516 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天の河 | 作成日時：2021年3月30日 23時
