118話 ページ24
「たった三人か 見縊られた話だぜ」
「探偵社は事前予約制でねェ 対応が不満なら余所を中りな」
大きな鉈を持ちながら堂々と話す与謝野女医。冷や汗かいてただ見ている私とは大違いだ
「マフィアが敵拠点で暴れるのに予約が要ると思うか?」
目つきの悪い顔で思いきり睨まれる。広津さんも襲撃の時に事前予約を忘れたって云っていたし……はい、要らないと思います。
「はい!要らないと思います!」
おおん、全く同じ事を賢治君が云ってくれた。感謝。ありがとう賢治君。
ピッ、と手を挙げる賢治君に密かながら感謝を心で述べていると
「賢治の云う通りだよ 暴れたいなら好きにしな______けどアンタは暴れに来たんじゃない だろ?」
与謝野女医が頭をかきながら中也さんを見ると 図星だったようだ。なんとなく中也さんの雰囲気で判る
……まあそうだろうな。暴れる為に幹部を一人 寄越さないもんね。例えばそうだな……
「うちの首領からお宅等に
監視カメラに向けて一枚の紙を見せる。あれは…写真?あのー見せてくださいよ。
「此は…組合の団員?」
「奴等を『餌』で釣った 現れる場所と時間も此処に書いてある 煮るなり焼くなり御自由にどうぞ」
どんな写真かは判らないが組合の人が写っているらしいな。
………………ん?
てことは中也さんは態々 探偵社に有利になるような情報を渡しに来たっていう事?森さんは合理的主義者だ。マフィア側に利点がない事…するのかな?じゃあこの取引には絶対裏があるな。そうに決まってる
勝手に一人で考察をしていると明るい声が聞こえてきた。与謝野女医だ
「成る程 唆られる案だね けどもっと善い案があるよ______アンタの手足を削ぎ落としてから何を企んでるか吐かせるってのはどうだい」
ぎらりと光るモノは鉈だけでなく彼女の瞳も。その姿はなんとなく治療の時の顔と似ている気がした。そんな姿にも決して怯まない中也さんも挑発の姿勢を見せる。
「そりゃ名案だ やってみろよ」
その声を聞くと同時に 与謝野女医が賢治君を呼ぶ掛け声をした。彼も敵と対峙しているとは思えない軽めの返事で返す。
次の瞬間。
ボゴッという鈍い音をたてて線路の鉄の部分が取れた。線路で遊んじゃいけないというがこれは例外だよね
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ぺぽん(プロフ) - 迷たんてーさん» いえいえ、とても参考になりました。ありがとうございます! (2023年2月26日 6時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - ぺぽんさん» に載せています。長文で申し訳ないです。 (2023年2月26日 1時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - ぺぽんさん» お返事遅くなりすみません。面白いと言っていただきとっても嬉しいです!そうですね、アイデアを出そうと思っても出ないものなので、ある時突然頭に降ってきます。あとは私は生粋の夢女なので、原作を見ている時に夢主はこんなことをするのかなと時折考えて、それを小説 (2023年2月26日 1時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
迷たんてー(プロフ) - しがない一般人さん» お返事遅くなりすみません。ありがとうございます (2023年2月26日 0時) (レス) id: 5339bce968 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました!オリジナルのお話も含まれていて飽きません。質問なのですか、どうやってオリジナルの話を考えていますか?イメージが突然降ってくるものなのでしょうか?良ければ教えてください! (2023年2月20日 3時) (レス) @page16 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:迷たんてー | 作成日時:2019年2月22日 18時