社畜少女がハンター試験を受けるらしいです4［H×H］

誘い ページ21

「ねぇ、蒼花の祭りって知ってるかい?」

『知ってますよ。星祭りとか言って古都の方でやってるお祭りですよね。バカップル大量発生の』

「酷い言い様だね…♠」

もう何杯飲んだのだろうか。カウンターから2人分のショットグラスを受け取ったヒソカさんが、呆れたような苦笑いを見せる。

蒼花の祭りは、古都ブルマリーノの一大イベントだ
祭りの一日だけ、星の光を持つとされる伝統花が売られ、その花びらが街中に吹雪く。
青いベールがかかった街。光の差す深海のように、その日のブルマリーノは眠らない。伝統花、蒼花が吹雪く現象や夜が青色に染まる現象を、魔法の力だなんて言う人もいるみたいだけど…

「蒼花を贈りあう恋人は一生の愛の存続を星に託すことができる♦素敵だと思わない?」

『自分達の愛を星に託してどうするんですか。知らないうちに消えるか雨に紛れて降ってきてそのまま終わりますよ』

「やめてあげてよ、国中の若者が楽しみにしているんだから♣」

何が言い伝えだ、クリスマスじゃ物足りないカップルの溜まり場だろ。…って、当日はよく山田くんと話しながらWiiで遊んだものだよ。懐かしいねぇ

「今年はボクも見にいこうと思っていてね♦」

『へぇ〜。あ、屋台が流行り物にお洒落スイーツにとにかく豪華らしいんで酒場に送ってください』

ハワイアンパンケーキ永久花添えとか食べてみたいよね。ドライフラワードリンクもいいな

「キミと。行こうと思ってるの♣」

『あはは！冗談きついなー』

グラスをカウンターに置いて、綺麗すぎる微笑みでこちらを見るヒソカさん。

笑えねぇよ何言ってんだこのピエロ。

「じゃなかったら当日はAの酒場でイルミと遊ぼうかとも思ってるんだけど…♥行くよね?」

『い、行こうかなー！楽しみだなあ！』

まって既視感あるなこの流れ。また？またこの人に振り回されるのか

「ｸｸｸ♦お願い聞いてくれたしもう一杯どうだい?ボクが頼んであげる…」

「シェリーを横のお姉さんに。そこの赤髪にはピンクジンをお願いします」

ヒソカさんの注文に割り込む女性の注文。トンッとカウンターに小さな鞄が置かれる。聞き覚えのある声に、私の背筋が勢いよく伸びた

『倉橋ちゃん！？』

「もう、先輩は。勝手にいなくならないでください」

正面を向いたまま、サラサラとした茶髪を耳にかける倉橋ちゃん。なんてイケメンなんだこの後輩


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『大乱闘！スマッシュ山田ファミリー』

「あぁ、それは俺ん家の家族喧嘩の名称だ」

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