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36：9年前 ページ36
私の手を引いて人混みを駆けていく。周りは風のように過ぎてゆく。
「さ…櫻井さん！！」
「あ、悪ぃ…。」
久しぶりに感じた風。先輩とのことを思い出す。
「なんか食うか？」
「え、えーっと…自分で…。」
「いいよ俺が奢るから。」
コレも9年前みたい…。
それから櫻井さんの奢りとなった。
何もかも9年前と同じだった。
「もう少しで花火だ見に行こう。」
「あ、はい…。」
何もかもが変わっても9年前と変わらないところがあった。それがとても嬉しかった…。
「ココで見ようか…。」
「はい…って…え…？」
「どうしたの？」
この場所は櫻井先輩と最後になったあの場所だった。
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作者名：中二半の彼女は霜月さん
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年12月13日 14時
