4：引退 ページ4
夏休み前には中総体。もちろん今年も全国大会出場。
「選手のみなさん出場おめでとうございます。」
「ありがとう！！紫月が支えてくれるおかけだな！！」
「そんな事ありませんよ。みなさんが頑張るからですよ。」
「いーや、そんなことないと思うぞ。」
「櫻井先輩？」
「お前がドリンク作り、スコア付け、片付け準備、手入れ等々をこなしてくれるから俺達が頑張れるんだぞ？」
「そうそう。翔の言う通りだ。」
「鬼彼氏のお言葉を今日くらいはありがたく受け取っておけよ。」
「んだよそれー。」
「そうしておきます。」
「紫月ぃー！！」
「いったあーボトルで叩かないでください！！」
「お前が悪い！！」
「ほらほらーキャプテンがそんなことするからー。」
なんていつもの茶番をする。
「夏休みになったら打ち上げすっか！！」
「良いねぇー。」
全国大会は決勝で負けて2位で終わった。
「先輩たち…引退ですね。」
「ホントになあー。」
「嫌だあー！！」
「ワガママ言うな。」
2位おめでとうと引退式は兼ねてやることになった。
「櫻井先輩…2位…おめでとうございます。」
「あぁ…。」
「悔しいですよね…。」
「あぁ…。」
立ち止まって先輩を見ようとしたら
「見るなバカ。」
「見ませんよ。」
ギューッと抱きしめる。
「お疲れ様…でした。櫻井キャプテンっ！！負けたとしてもアナタが1番輝いていました！！」
「ありがとう…。支えてくれてありがとう…。」
オレンジに染まる街に2人で抱き合って泣いた。じわりとなるシャツに櫻井先輩の涙が肩を濡らした。
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作者名：中二半の彼女は霜月さん
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年12月13日 14時
