23：何を ページ23
「櫻井先輩…櫻井先輩…。」
涙が溢れて止まらない。
「Aちゃん。」
「二宮さん…どうして…。」
「翔ちゃんとどう言う関係？」
真剣な顔してる。
「翔ちゃんの何を知ってるの？」
「私…。」
「翔ちゃんと何があったの？」
私は私の知ってる先輩のことや9年前のことを話した。
「じゃあ…昨日言ってた人のことが…」
私はゆっくりと頷いた。
「じゃあ再会できたわけじゃん。」
私を頭を振った。
「先輩は私のことを忘れてました。」
「翔ちゃん…Aちゃんこと…覚えてなかったの？」
「はい…。」
「なんで…？」
「9年前の夏休みが終わった後…記憶喪失になったらしいです…。だから私のこと…覚えてなかったんです…。」
また涙が溢れ出す。
「だから私…別の人だって…思ったんです…。でも…1つ1つの行動が…先輩だから…勘違いしそうで…。」
「中学3年の途中で翔ちゃん…俺たちの学校に転校してきたんだ。そのときの翔ちゃんの目は光が無かったか。なんと言うか…抜けてる？って感じ。
前の中学のこととか聞いてもあんまり答えたくなさそうな感じだった。」
二宮さんは外の風景を見ながらぽつりぽつりと話し始めた。
「今ならその理由が分かった気がする…。答えくない…話したくないじゃなくて…記憶を失って答えられなかった…話せない…覚えてない…だったんだなって…。」
「二宮さん…。」
「そのときは誰も何も言わなかったんだけどね。」
「二宮さん…櫻井先輩が女遊びを始めたのはいつからなんですか？」
「中高生は頭良くて優等生？って感じだったけど…遊び始めたのは大学入ってからかな。ほんとに突然だったよ。けど、その前から彼女は作ってたけどすぐ別れてたなあー。」
「そうなんですか…。」
「そう言えばなんでポテサラ？」
「あぁ…それはですね…。」
私は9年前のあのことを話すことにした。
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作者名：中二半の彼女は霜月さん
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年12月13日 14時
