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『…あ、』
「……。」
一通り片付け終わって、下に向かおうと部屋のドアを開けたらちょうど同じタイミングで廊下を挟んで反対側のドアから出てきた渡辺さん。
バチンと合った視線に固まった私を他所に、彼は一瞬眉を寄せたあと無言でそのまま階段を下りていく。
…向かいなんだ、気まず。
201と書かれた向かいの部屋が、どうやら渡辺さんの部屋らしい。
部屋が目の前じゃ、これからこうしてばったり出会すことも多いだろうし、早いこと打ち解けなきゃな。
毎度毎度こんな気まずい思いをするのは面倒だ。
「あ、Aちゃんこっち来てくれる？」
私も続いて階段を下りれば、深澤さんが私を見つけてリビングのテーブルに手招いた。
「コーヒーでいい？」
『はい、大丈夫です。すいません、』
奥のソファーに座ってる渡辺さんが、ぼーっとスマホを眺めてるのを横目に、
深澤さんがグラスに入れてくれたアイスコーヒーを一口飲めば、ほんの少しの苦味が口の中に広がる。
「これ、Aちゃんの部屋の鍵ね。」
机の上に置かれた小さな鍵には、204と書かれたプレートがついてる。
「ざっと簡単にここの説明しようと思うんだけど、いい？」
『あ、はい。』
グラスを置いて彼の言葉に頷けば、深澤さんは説明を始めた。
まず、ここに住んでるのは深澤さんと渡辺さんと、
それから今は外出中の佐久間さんという人の３人。
佐久間さんは深澤さん曰く相当明るい人らしい。
だから佐久間さんに関しては心配することは何もないと。
それから、自分の部屋以外の共同スペースの掃除はしなくてよくて、
食事は基本的に好きな時間に好きなように食べる。
『あの、それってつまり食事はみんなバラバラってことですか？』
「ん？まあ、そういうことだね。時間が被ったら一緒に食べることになると思うけど、基本は別々かな。」
『各々で作って食べるんですか？』
「いやいや、自分では作らないよ。昔はみんなで食べてたんだけど、作れるやつが出て行っちゃったから今は外食か弁当か、まあ大体そんな感じ。」
前に住んでた人は料理が出来る人だったのか、
それで今は作れる人がいないから家にいるときは、まともなご飯は食べてないと。
……なるほど。
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こゆき(プロフ) - なべふかさん» コメントありがとうございます…！！そのように言っていただけて本当に嬉しいです泣 今後もよろしくお願いします！！体調、気を付けます！ (2020年7月19日 23時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
なべふか - コメント失礼します!!新しいStoryも素敵です＊こゆきさんの言葉使いと言うんですかね…他には無い表現が読んでいて楽しいです、今後も更新頑張って下さい!くれぐれも体調には気を付けて下さい^^ (2020年7月18日 17時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - まみさん» ありがとうございます…！！一応なんとなくのオチは決めてるんですけど、まだ迷ってるのでどうなるか楽しみにしていただけたら嬉しいです！！大人な深澤さん、わかりました…！たくさん盛り込みますね！今後もよろしくお願いします…！ (2020年7月18日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - このしぇあはうす楽しすぎます！！全員良すぎて1人に絞れません泣。しかし深澤担としては、からかってくる大人な深澤さんが更に見たいです！しかしツンなしょっぴーもかわいいさっくんも非常に上手いです！！流石です！！更新楽しみにしてます！ (2020年7月17日 22時) (レス) id: 5ad6cf8e80 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - (名前)ひなさん» コメント嬉しいです…！！私もちょっと悪な感じな翔太くんが好きなもんで笑 ありがとうございます、楽しんでいただけるよう更新頑張ります…！！ (2020年7月3日 16時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月22日 21時
