春色に染めて.

春？ < fin > #片岡治大 ページ17

．





片岡side





ドアを開けた瞬間、


Aさんを壁に追いやる。




「俺のこと、嫌いですか？」


「俺はずっとAさんが好きでした」







『じゃあ、何で週刊誌に女の子と載ってるの？』






「Aさんに教えてもらったこと、復習してるだけ
です。」




本当にその通り。




「ぼ…俺にはAさんしかいません。」



当たって砕けろ精神で、






「こんな俺、嫌いですか？」





___________





「こんな俺、嫌いですか？」









『大好きだよ。


本当に好き。


だけど、これから活躍していかなきゃいけないのに


私が居たらいけない。 いけないの。』





気がついたら、口に出していた。





『せめて… せめて女の子を傷つけるのは…』





気がついたら、涙が出ていた。



そんな私を抱きしめてくれて。





「僕、Aさんを忘れなきゃって。


でも、今までたくさん抱いてきても


傷口はどんどん開いていくばかりでした。」






「Aさん、ごめんなさい」



『私こそ、ごめんなさい』





「今もずっと… ずっと好きです」


『私… 私も、ずっと好きです』




「居たらいけない、そんなことなんてないです。


僕を支えてください。


ずっと傍で支えてください。」







やっと、やっと。


2人の幸せな時間が戻ってきた。




私、居ていいんだ。



ようやく居場所を掴めた気がする。








「Aさん、今日泊まってください。」



『じゃあ、お言葉に甘えて。』







「Aさんのこと、僕でいっぱいにしますから。」









素直な君が、1番成長してたんだね。





春、到来。







__________





片岡治大でした。

君とアーチを #平沢大河→←春？ < 4 > #片岡治大

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す