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ウォール・マリア奪還への準備が整いあとは決行日が発表されるのを待つだけだった。
憂鬱な気分を晴らす為、外に出て草の上に寝ころがっていた。
今は決行日を決める会議中。
きっと月の関係もみて決行は明後日だ。
目をつぶって心地良い風を感じていると誰かが近づいてくる足音が聞こえた。
私の隣で立ち止まったのを感じて目を開けると立っていたのはエルヴィン。
「お留守番を団長に言い渡された私に何か御用でしょうか。」
「Aは分かっていたのか。リヴァイも。」
「…」
「A…。私は自分の夢を人類の勝利よりも優先させて良いのか？死んでいった者たちはそれで納得するのか？兵団・住民・王政に「人類の勝利の為」と言って騙し、Aに体を張らせてまで資金調達もして…」
彼が遠くを見つめていた。
珍しくエルヴィンが弱そう。
いつも己の道を突き進んでいたはずなのに。
「私の事は別に良い。体を売っている訳じゃないし多少触られる位なら我慢できる。そんなか弱い乙女じゃない。」
「…」
「エルヴィン言ったよね？ロッド・レイス巨人の時「色々ありすぎた。」って。それは104期の子達もそうだけど私達もだからね？」
私が起き上がったのをみてエルヴィンが隣に腰かけ肩を並べた。
「そりゃぁ…エルヴィンは調査兵団団長だからね？人類の為に動かなければならない。人類の為と言って何人もの人を死なせた。自分の夢だけに動いているなんて知られたら兵団に示しがつかない。」
「…」
「でもね。私とリヴァイは夢の為に戦っているあなたに一生ついていくと決めているの。それは昔から変わらない。夢の為に一生懸命な時のあなたが一番輝いて見えるから。＿＿＿だから無謀な作戦だったとしても信じてついて行っている。」
「A。」
肩を掴まれ正面を向かされた。
「すまなかった。」
エルヴィンが頭を下げそのまま私の胸にトン…と頭を乗せた。
「私とウォール・マリアで一緒に答え合わせをしないか？」
エルヴィンの頭をそっと撫でた。
いつも通り髪はサラサラ…
「当たり前でしょ？それが私の夢でもあるんだから。」
エルヴィンから目線を外し兵舎の方を見ると中に戻っていくリヴァイの背中が見えた。
リヴァイ…ありがとう。
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サキ(プロフ) - はじめまして。最初は長編なので少しずつ読もうと思っていたのですがあまりに投稿者様の文才が素晴らしくて最後まで一気に読み切ってしまいました。いままで物語を読んでこんなに泣いたのは初めてです。そして完結お疲れ様でした。ありがとうございました、 (2020年9月26日 0時) (
レス) id: 18417183d4 (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。最後までお互いを想う夢主とエルヴィンがかっこよかったです。めちゃくちゃ感動しました。二次小説でこんなに泣いたのは初めてです。ありがとうございました。 (2020年6月18日 17時) (レス) id: 8d864751da (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - 最後まで読ませていただきました。最高です。泣きました。語彙力が無くなるぐらい素晴らしい小説でした。最期まで夢主を想うエルヴィンがほんっとにカッコよかったし素敵でした！感動をありがとうございました！ (2019年12月28日 21時) (レス) id: dd11928539 (このIDを非表示/違反報告)
MAO(プロフ) - ラストは、涙が出て止まりませんでした！感動する話でした。ありがとうございます！ (2019年11月15日 10時) (レス) id: 4d3a61d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
にし(プロフ) - 完結お疲れ様です。ラストの方で号泣しました！ほんとに、小説でこんなに涙を流したのは久々です！素敵なお話をありがとうございました。 (2019年9月22日 23時) (レス) id: 42ce589bfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゅく子 | 作成日時：2019年8月20日 21時
